(1) A=(acbd)とおく。A(5−3)=(−10)より
-3a+5b=0 ⋯(i), -3c+5d=-1 ⋯(iii)
A(−97)=(−118)より
7a-9b=8 ⋯(ii), 7c-9d=-11 ⋯(iv)
(i)×7+(ii)×3より 8b=24,b=3, (i)より a=5。
(iii)×7+(iv)×3より 8d=−40,d=−5, (iii)より −3c−25=−1,c=−8。
よって A=(5−83−5)。
同様に B=(prqs)とおくと,B(−10)=(6−5)より −q=−5,−s=6すなわち q=5,s=−6。
B(−118)=(10−7)より 8p−11q=−7,8p−55=−7,p=6;8r−11s=10,8r+66=10,r=−7。
よって B=(6−75−6)。
A2=(5−83−5)(5−83−5)=(25−24−40+4015−15−24+25)=(1001)=E。
B2=(6−75−6)(6−75−6)=(36−35−42+4230−30−35+36)=(1001)=E。
ゆえに A=(5−83−5), B=(6−75−6), A2=E,B2=E。
(2) AB=(5−83−5)(6−75−6)=(30−21−48+3525−18−40+30)=(9−137−10)。
(AB)2=(9−137−10)(9−137−10)=(81−91−117+13063−70−91+100)=(−1013−79)。
(AB)3=(AB)2(AB)=(−1013−79)(9−137−10)=(−90+91117−117−70+7091−90)=(1001)=E。
よって (AB)3=E である(証明終)。
(3) (1),(2)で得たA2=E,B2=E,(AB)3=E と積の結合法則のみを用い,各項を既に計算済みの行列の積として書き直す。
【Aから始まる数列】
ABA=(AB)A=(9−137−10)(5−83−5)=(45−56−65+8027−35−39+50)=(−1115−811)。
ABAB=(AB)(AB)=(AB)2=(−1013−79) (既に計算済み)。
ABABA=(AB)2A=(−1013−79)(5−83−5)=(−50+5665−72−30+3539−45)=(6−75−6)=B。
ABABAB=(AB)3=E ((2)より)。
ABABABA=EA=A (最初の項に戻る)。
よって Aから始まる数列 A, AB, ABA, ABAB, ABABA, ABABAB,… は周期6で
A→AB→ABA→ABAB(=BAの値)→ABABA(=B)→ABABAB(=E)→A→⋯ と循環する。
【Bから始まる数列】
BA=(6−75−6)(5−83−5)=(30−40−35+4818−25−21+30)=(−1013−79) (ABABの値と一致,交差検算)。
BAB=(BA)B=(−1013−79)(6−75−6)=(−60+4978−63−50+4265−54)=(−1115−811)=ABA (一致,交差検算)。
BABA=(BAB)A=(−1115−811)(5−83−5)=(−55+6475−88−33+4045−55)=(9−137−10)=AB (一致)。
BABAB=(BABA)B=(AB)B=A(B2)=AE=A(B2=E)より;直接計算でも
(9−137−10)(6−75−6)=(54−49−78+7045−42−65+60)=(5−83−5)=A (一致)。
BABABA=(BABAB)A=A⋅A=A2=E。
BABABAB=EB=B (最初の項に戻る)。
よって Bから始まる数列 B, BA, BAB, BABA, BABAB, BABABA,… も周期6で
B→BA→BAB(=ABA)→BABA(=AB)→BABAB(=A)→BABABA(=E)→B→⋯ と循環する。
以上より,2つの数列はいずれも周期6で同じ6個の行列を巡回するだけであり,それ以外の行列は現れない。相異なるものは次の6個:
A=(5−83−5), AB=(9−137−10), ABA(=BAB)=(−1115−811), ABAB(=BA)=(−1013−79), ABABA(=B)=(6−75−6), ABABAB(=BABABA)=E=(1001)。