点 P は双曲線 C: x2−y2=1 (x≧1) 上の点であるから,P(x0,y0,0) とおくと x02−y02=1,x0≧1(∗) が成り立つ。逆に (∗) を満たす実数の組 (x0,y0) に対して y0 は任意の実数値をとりうる(x0=1+y02 として 実数 y0 を自由に選べる)。
直線 AP は,A(0,0,1),方向ベクトル AP=(x0,y0,−1) を用いて,媒介変数 t により (x,y,z)=(0,0,1)+t(x0,y0,−1)=(tx0, ty0, 1−t)(t は実数) と表される。
直線 AP と平面 x=d との交点を Q(d,y,z) とする。x 座標について tx0=d. (∗) より x0≧1>0 であるから,これを満たす t は t=x0d とただ一つ定まる。したがって,C 上の任意の点 P に対して交点 Q がちょうど一つ存在し,そのとき y=ty0=x0dy0,z=1−t=1−x0d(⋆) である。
以下,(⋆) から x0,y0 を消去して y,z の関係式を求める。s=x01 とおくと,x0≧1 より 0<s≦1. (∗) の両辺を x02 で割ると 1−(x0y0)2=x021=s2 であるから,x0y0=±1−s2(符号は y0 の符号と一致)。よって y=d⋅s⋅x0y0⋅x0/x0=d(x0y0)=±d1−s2,z=1−ds. (第一式は y=ty0=dsy0 で,y0=x0⋅(y0/x0)=s1⋅(±1−s2) を用いて整理すると y=ds⋅s±1−s2=±d1−s2 となる。)
第二式より s=d1−z。これを第一式(の平方)に代入すると y2=d2(1−s2)=d2−d2s2=d2−(1−z)2, すなわち y2+(z−1)2=d2⋯① を得る。これは平面 x=d 上で,中心 (d,0,1),半径 d の円の方程式である。
次に,s のとりうる範囲 0<s≦1 を z の条件に直す。s=(1−z)/d,d>0 であるから 0<d1−z≦1すなわち1−d≦z<1⋯② である。円①は中心の z 座標がちょうど 1 であるから,直線 z=1(中心を通り z 軸に垂直な直線)は円①をちょうど二等分し,条件②「1−d≦z<1」は,この二等分線の下側(z が小さい側)にある弧全体に一致する(下端 z=1−d は円周上の点 (d,0,1−d) そのものであり,上限 z=1 は円周上の点 (d,±d,1) に対応するがこれらは到達しない)。
(検算・十分性の確認)逆に,①かつ z<1 を満たす点 (d,y,z) を任意にとる。s=d1−z とおくと 0<s≦1(z≧1−d は①より (z−1)2≦d2 すなわち ∣1−z∣≦d と z<1 から従う)。x0=s1 (≧1),y0=dsy とおけば,①より y2=d2−(1−z)2=d2(1−s2) なので y02=d2s2y2=s21−s2=x02−1,すなわち x02−y02=1 が成り立ち,C 上に対応する点 P(x0,y0,0) が存在する。このとき t=d/x0=ds として (⋆) を逆にたどれば,直線 AP と平面 x=d の交点がちょうど (d,y,z) に一致することが確かめられる。
以上より,求める軌跡は x=d,y2+(z−1)2=d2,z<1 であり,これは平面 x=d 上の円 y2+(z−1)2=d2 を,その中心 (d,0,1) を通る水平線 z=1 で二等分したうちの下側の半円弧(両端点 (d,d,1),(d,−d,1) を除き,点 (d,0,1−d) を含む)である。
(数値検算)x0=2, y0=3(x02−y02=4−3=1 を満たす)のとき,t=d/2 より y=23d, z=1−2d。このとき y2+(z−1)2=43d2+41d2=d2 となり①が成立し,z=1−d/2<1 も②に適合する。また x0=1,y0=0(C の頂点)では t=d,y=0, z=1−d で,下端点 (d,0,1−d) が確かに実現される。