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奈良県立医科大学/2019年度/前期

奈良県立医科大学 2019年 数学 第2問解答・解説

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1問題

奈良県立医科大学2019年度第2問

以下の文章の空欄に適切な数、式または数学記号を入れて文章を完成させよ。

nn は0以上の整数とする。整数からなる数列 {an},{bn}\{a_{n}\},\{b_{n}\} は (3+5)n=an+bn5(3+\sqrt{5})^{n}=a_{n}+b_{n}\sqrt{5} を満たすとする。このとき、a0=アa_{0}=\boxed{\text{ア}}、b0=イb_{0}=\boxed{\text{イ}} であり、{an}\{a_{n}\} と {bn}\{b_{n}\} は次の漸化式を満たす。 an+1=ウan+エbn,bn+1=an+オbn.\begin{aligned} a_{n+1}&=\boxed{\text{ウ}}a_{n}+\boxed{\text{エ}}b_{n},\\ b_{n+1}&=a_{n}+\boxed{\text{オ}}b_{n}. \end{aligned} ところで、(3−5)n(3-\sqrt{5})^{n} を an,bna_{n},b_{n} を用いて表すと (3−5)n=an−カbn(3-\sqrt{5})^{n}=a_{n}-\boxed{\text{カ}}b_{n} であることから、一般項は an=キ,bn=クa_{n}=\boxed{\text{キ}},\qquad b_{n}=\boxed{\text{ク}} となる。0以上の実数 xx に対して、xx を超えない最大の整数を [x][x] と表し、xx の小数部分を ⟨x⟩=x−[x]\langle x\rangle=x-[x] と表す。xx が0以上の実数全体を動くとき、⟨x⟩\langle x\rangle の取りうる値の範囲は ケ\boxed{\text{ケ}} である。0<(3−5)n<10<(3-\sqrt{5})^{n}<1 であることに注意すると、 lim⁡n→∞⟨(3+5)n⟩=コ\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}\left\langle(3+\sqrt{5})^{n}\right\rangle=\boxed{\text{コ}} となることが分かる。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

定義式の係数比較で漸化式を導き、二項展開の共役式から一般項を得た。最後は床関数の定義と0<3−√5<1を使い、小数部分を1−(3−√5)^nと表した。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • ア=1,=1,\quad イ=0,=0,\quad ウ=3,=3,\quad エ=5,=5,\quad オ=3,=3,\quad カ=5,=\sqrt5,\quad キ=(3+5)n+(3−5)n2,\displaystyle =\frac{(3+\sqrt5)^n+(3-\sqrt5)^n}{2},\quad ク=(3+5)n−(3−5)n25,\displaystyle =\frac{(3+\sqrt5)^n-(3-\sqrt5)^n}{2\sqrt5},\quad ケ=[0,1),=[0,1),\quad コ=1=1

4解答

解答を見る途中式つきの解答

まず n=0n=0 を与えると 1=a0+b051=a_0+b_0\sqrt5 であるから、a0=1a_0=1、b0=0b_0=0 である。また (3+5)n+1=(3+5)(an+bn5)=(3an+5bn)+(an+3bn)5(3+\sqrt5)^{n+1}=(3+\sqrt5)(a_n+b_n\sqrt5) =(3a_n+5b_n)+(a_n+3b_n)\sqrt5 より、整数部分と 5\sqrt5 の係数を比べて an+1=3an+5bn,bn+1=an+3bn.a_{n+1}=3a_n+5b_n,\qquad b_{n+1}=a_n+3b_n. したがって ウ=3\text{ウ}=3、エ=5\text{エ}=5、オ=3\text{オ}=3 である。

二項展開では偶数次の 5\sqrt5 の項が整数部分、奇数次の項が 5\sqrt5 を因数にもつ部分となる。よって 5\sqrt5 を −5-\sqrt5 に置き換えると (3−5)n=an−bn5(3-\sqrt5)^n=a_n-b_n\sqrt5 となり、カ=5\text{カ}=\sqrt5 である。この式を (3+5)n=an+bn5(3+\sqrt5)^n=a_n+b_n\sqrt5 と加え、また引くと an=(3+5)n+(3−5)n2,bn=(3+5)n−(3−5)n25.\displaystyle a_n=\frac{(3+\sqrt5)^n+(3-\sqrt5)^n}{2},\qquad b_n=\frac{(3+\sqrt5)^n-(3-\sqrt5)^n}{2\sqrt5}.

[x][x] は xx 以下の最大の整数なので、[x]≦x<[x]+1[x]\le x<[x]+1 である。従って 0≦x−[x]<10\le x-[x]<1。また 0≦t<10\le t<1 なら [t]=0[t]=0 であり、⟨t⟩=t\langle t\rangle=t となる。よって ⟨x⟩\langle x\rangle の範囲は 0≦⟨x⟩<10\le\langle x\rangle<1 であり、これを解答欄ケに入れる。

2<5<32<\sqrt5<3 は両辺を正の数として二乗すれば確かめられるので、0<3−5<10<3-\sqrt5<1 である。βn=(3−5)n\beta_n=(3-\sqrt5)^n とおくと、n≧1n\ge1 で 0<βn<10<\beta_n<1、かつ等比数列の極限より βn→0\beta_n\to0 である。共役の式を用いて (3+5)n=2an−βn(3+\sqrt5)^n=2a_n-\beta_n と書ける。ana_n は整数だから、0<βn<10<\beta_n<1 より [(3+5)n]=2an−1[(3+\sqrt5)^n]=2a_n-1 であり、 ⟨(3+5)n⟩=(2an−βn)−(2an−1)=1−βn.\left\langle(3+\sqrt5)^n\right\rangle =(2a_n-\beta_n)-(2a_n-1)=1-\beta_n. 従って lim⁡n→∞⟨(3+5)n⟩=1,\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}\left\langle(3+\sqrt5)^n\right\rangle=1, すなわち コ=1\text{コ}=1 である。

この問題で使う考え方

  • 実数と無理数
  • 二項定理
  • 等比数列の一般項と和
  • 漸化式
  • 数列の極限

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