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奈良県立医科大学/2019年度/前期

奈良県立医科大学 2019年 数学 第5問解答・解説

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1問題

奈良県立医科大学2019年度第5問

以下の問に答えよ。

直線上で距離 LL だけ離れた2地点 P,QP,Q を考える。時刻 t=0t=0 に初速 cAc_{A} で PP を出発して QQ に向かって動き出した移動体 AA の時刻 tt での速度が、 vA(t)=cAe−ktv_{A}(t)=c_{A}e^{-kt} であるとする。ただし、cAc_{A} も kk も正の定数である。時刻 TT に AA がいる地点を RR とする。同時刻 TT に RR を出発し QQ に向かう移動体 BB の、時刻 t (≧T)t\ (\geq T) での速度は vB(t)=cBe−k(t−T)v_{B}(t)=c_{B}e^{-k(t-T)} であるとする。ただし、cBc_{B} は正の定数である。以下の問いに答えよ。

(1) 移動体 A,BA,B の時刻 tt までの移動距離をそれぞれ xA(t),xB(t)x_{A}(t),x_{B}(t) で表す。t≧0t\geq0 に対し xA(t)x_{A}(t) を、t≧Tt\geq T に対し xB(t)x_{B}(t) を求めよ。さらに、移動体 A,BA,B の移動可能距離の上限、すなわち以下に定義する量 LA,LBL_{A},L_{B} を求めよ。 LA=lim⁡t→∞xA(t),LB=lim⁡t→∞xB(t)\displaystyle L_{A}=\lim\limits _{t\to\infty}x_{A}(t),\qquad L_{B}=\lim\limits _{t\to\infty}x_{B}(t)

(2) LA<L, LB<L, LA+LB>LL_{A}<L,\ L_{B}<L,\ L_{A}+L_{B}>L の条件のもとで、移動体 BB が QQ に到達する時刻を t0t_{0} とする。t0t_{0} が最小となるような RR が定まる。そのときの PRPR 間の距離を LA,LB,LL_{A},L_{B},L を用いて表せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) x_A(t)
    (cA/k)(1−e−kt)(c_A/k)(1-e^{-kt})
  • (1) L_A
    cA/kc_A/k
  • (1) x_B(t)
    (cB/k)(1−e−k(t−T))(c_B/k)(1-e^{-k(t-T)})
  • (1) L_B
    cB/kc_B/k
  • (2)
    PR=(L+LA−LB)/2PR=(L+L_A-L_B)/2

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) t≧0t\ge0 におけるAの移動距離は速度を積分して xA(t)=∫0tcAe−ks ds=cAk(1−e−kt),LA=cAk.\displaystyle x_A(t)=\int_0^t c_Ae^{-ks}\,ds=\frac{c_A}{k}(1-e^{-kt}),\qquad L_A=\frac{c_A}{k}. Bは時刻 TT にRから出発するので、t≧Tt\ge T におけるRからの移動距離は xB(t)=∫TtcBe−k(s−T) ds=cBk(1−e−k(t−T)),LB=cBk.\displaystyle x_B(t)=\int_T^t c_Be^{-k(s-T)}\,ds=\frac{c_B}{k}(1-e^{-k(t-T)}),\qquad L_B=\frac{c_B}{k}.

(2) r=PR=xA(T)r=PR=x_A(T) とおく。AがRに着く時刻は T=−1klog⁡(1−rLA).\displaystyle T=-\frac1k\log\left(1-\frac r{L_A}\right). Bが距離 L−rL-r を進む所要時間は τ=−1klog⁡(1−L−rLB).\displaystyle \tau=-\frac1k\log\left(1-\frac{L-r}{L_B}\right). 従って t0(r)=T+τt_0(r)=T+\tau。実現可能範囲は L−LB<r<LAL-L_B<r<L_A であり、 t0′(r)=1k(LA−r)−1k(LB−L+r).\displaystyle t_0'(r)=\frac1{k(L_A-r)}-\frac1{k(L_B-L+r)}. 停留条件から LA−r=LB−L+rL_A-r=L_B-L+r、従って PR=r=L+LA−LB2.\displaystyle PR=r=\frac{L+L_A-L_B}{2}. さらに t0′′(r)=1k(LA−r)2+1k(LB−L+r)2>0,\displaystyle t_0''(r)=\frac1{k(L_A-r)^2}+\frac1{k(L_B-L+r)^2}>0, ゆえにこれは唯一の最小値を与える。

速度を時間で積分すると、それぞれの移動距離と到達可能な上限が得られます。Rの位置をr=PRとすると、AがRへ着く時間とBがRからQまで進む時間は対数式で表せます。到達可能範囲でその合計を微分し、二階導関数が正であることを確かめると、唯一の最小点が出ます。

この問題で使う考え方

  • 速度の積分
  • 対数関数の微分
  • 二階微分による最小判定

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