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奈良県立医科大学/2020年度/前期

奈良県立医科大学 2020年 数学 第3問解答・解説

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1問題

奈良県立医科大学2020年度第3問

平面上の三角形 OABOAB に対して,OA→=a⃗\overrightarrow{OA}=\vec{a} および OB→=b⃗\overrightarrow{OB}=\vec{b} とし,それぞれの大きさを ∣a⃗∣=a, ∣b⃗∣=b|\vec{a}|=a,\ |\vec{b}|=b とする。ベクトル a⃗\vec{a} と b⃗\vec{b} の内積を a⃗⋅b⃗=c\vec{a}\cdot\vec{b}=c と表す。定数 α,β\alpha,\beta に対し,a⃗⋅OX→=α\vec{a}\cdot\overrightarrow{OX}=\alpha を満たす平面上の点 XX の集合 ll と,b⃗⋅OY→=β\vec{b}\cdot\overrightarrow{OY}=\beta を満たす平面上の点 YY の集合 mm との共通点を考えよう。

次の(ア)には適切な数を,(イ)から(カ)には a,b,c,α,βa,b,c,\alpha,\beta で表された数式を入れて文章を完成させよ。

集合 ll は直線をなす。直線 ll 上の1点を PP,直線 ll に平行な単位ベクトルを l⃗\vec{l} とすると,ll 上の点 XX は媒介変数 tt を用いて OX→=OP→+tl⃗\overrightarrow{OX}=\overrightarrow{OP}+t\vec{l} と書ける。このとき a⃗⋅l⃗=ア\vec{a}\cdot\vec{l}=\boxed{\text{ア}} である。これから, l⃗=±(イ a⃗+ウ b⃗)\vec{l}=\pm\bigl(\boxed{\text{イ}}\,\vec{a}+\boxed{\text{ウ}}\,\vec{b}\bigr) となる。また点 PP として直線 OAOA と直線 ll の交点をとると, OX→=エ a⃗+tl⃗\overrightarrow{OX}=\boxed{\text{エ}}\,\vec{a}+t\vec{l} と書ける。直線 ll と mm の共通点を ZZ とすると, OZ→=オ a⃗+カ b⃗\overrightarrow{OZ}=\boxed{\text{オ}}\,\vec{a}+\boxed{\text{カ}}\,\vec{b} である。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

平面ベクトルの内積を用いる。まず a に垂直な単位方向ベクトルを b の射影成分を除いて作り、次に OA との交点を求め、最後に共通点の2つの内積条件を連立方程式として解く。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • ア 0,0,\quad イ −caa2b2−c2,\displaystyle -\frac{c}{a\sqrt{a^2b^2-c^2}},\quad ウ aa2b2−c2,\displaystyle \frac{a}{\sqrt{a^2b^2-c^2}},\quad エ αa2,\displaystyle \frac{\alpha}{a^2},\quad オ b2α−cβa2b2−c2,\displaystyle \frac{b^2\alpha-c\beta}{a^2b^2-c^2},\quad カ a2β−cαa2b2−c2\displaystyle \frac{a^2\beta-c\alpha}{a^2b^2-c^2}

4解答

解答を見る途中式つきの解答

平面上の三角形 OABOAB は退化していないので、a⃗,b⃗\vec a,\vec b は平行でなく、a>0a>0 である。したがって D=a2b2−c2>0D=a^2b^2-c^2>0 とおける。

直線 ll 上では a⃗⋅OX→=α\vec a\cdot\overrightarrow{OX}=\alpha が一定である。OX→=OP→+tl⃗\overrightarrow{OX}=\overrightarrow{OP}+t\vec l に代入すると、tt の係数は a⃗⋅l⃗\vec a\cdot\vec l だから、a⃗⋅l⃗=0\vec a\cdot\vec l=0。よって ア=0\text{ア}=0 である。

b⃗−ca2a⃗\displaystyle \vec b-\dfrac{c}{a^2}\vec a は a⃗\vec a と垂直であり、その大きさは ∣b⃗−ca2a⃗∣2=b2−c2a2=Da2\displaystyle \left|\vec b-\frac{c}{a^2}\vec a\right|^2 =b^2-\frac{c^2}{a^2}=\frac{D}{a^2} だから D/a\sqrt D/a である。したがって、直線 ll に平行な単位ベクトルは l⃗=±b⃗−ca2a⃗D/a=±(−caDa⃗+aDb⃗).\displaystyle \vec l=\pm\frac{\vec b-\frac{c}{a^2}\vec a}{\sqrt D/a} =\pm\left(-\frac{c}{a\sqrt D}\vec a+\frac{a}{\sqrt D}\vec b\right). よって イ=−caa2b2−c2\displaystyle \text{イ}=-\dfrac{c}{a\sqrt{a^2b^2-c^2}}、ウ=aa2b2−c2\displaystyle \text{ウ}=\dfrac{a}{\sqrt{a^2b^2-c^2}} である。

PP は直線 OAOA 上にあるので、OP→=sa⃗\overrightarrow{OP}=s\vec a とおく。点 PP が直線 ll 上にあることより a⃗⋅OP→=α\vec a\cdot\overrightarrow{OP}=\alpha、すなわち sa2=αsa^2=\alpha。よって OP→=αa2a⃗\displaystyle \overrightarrow{OP}=\dfrac{\alpha}{a^2}\vec a であり、エ=αa2\displaystyle \text{エ}=\dfrac{\alpha}{a^2} である。

共通点 ZZ の位置ベクトルを OZ→=xa⃗+yb⃗\overrightarrow{OZ}=x\vec a+y\vec b とおく。点 ZZ が直線 ll および直線 mm 上にある条件は、それぞれ a2x+cy=α,cx+b2y=βa^2x+cy=\alpha,\qquad cx+b^2y=\beta である。第1式に b2b^2、第2式に cc を掛けて差をとると Dx=b2α−cβDx=b^2\alpha-c\beta を得る。また第2式に a2a^2、第1式に cc を掛けて差をとると Dy=a2β−cαDy=a^2\beta-c\alpha を得る。D>0D>0 より x=b2α−cβa2b2−c2,y=a2β−cαa2b2−c2.\displaystyle x=\frac{b^2\alpha-c\beta}{a^2b^2-c^2},\qquad y=\frac{a^2\beta-c\alpha}{a^2b^2-c^2}. したがって、オ=b2α−cβa2b2−c2\displaystyle \text{オ}=\dfrac{b^2\alpha-c\beta}{a^2b^2-c^2}、カ=a2β−cαa2b2−c2\displaystyle \text{カ}=\dfrac{a^2\beta-c\alpha}{a^2b^2-c^2} である。この式を内積に代入すれば a⃗⋅OZ→=α\vec a\cdot\overrightarrow{OZ}=\alpha、b⃗⋅OZ→=β\vec b\cdot\overrightarrow{OZ}=\beta がそれぞれ成り立つので、求めた点は両直線上にある。

この問題で使う考え方

  • 位置ベクトル
  • ベクトルの内積
  • ベクトルによる図形の考察

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