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奈良県立医科大学/2021年度/前期

奈良県立医科大学 2021年 数学 第3問解答・解説

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1問題

奈良県立医科大学2021年度第3問

以下の問に答えよ。ただし、答のみ記入すればよい。

整数を係数とする文字 xx に関する5次以下の整式全体からなる集合を AA とする。つまり、AA は {a5x5+a4x4+a3x3+a2x2+a1x+a0∣a0,…,a5 は整数}\left\{a_5x^5+a_4x^4+a_3x^3+a_2x^2+a_1x+a_0\mid a_0,\ldots,a_5 \text{ は整数}\right\} という集合である。整数 kk と AA の要素 F(x)F(x) に対し、Tk(F(x))T_k(F(x)) を Tk(F(x))=xF′′(x)−kF′(x)T_k(F(x))=xF''(x)-kF'(x) と定める。ここで、F′(x)F'(x) は F(x)F(x) を xx の関数とみた場合の導関数、F′′(x)F''(x) は F′(x)F'(x) の導関数を表す。

(1) F(x)=x5−2x4+3x3−4x2+5x−6F(x)=x^5-2x^4+3x^3-4x^2+5x-6 に対し、T4(F(x))T_4(F(x)) を求めよ。

(2) AA の要素のうち T2(F(x))=0T_2(F(x))=0 を満たす整式 F(x)F(x) 全体からなる集合を求めよ。

(3) AA の部分集合 BB をとり、BB のすべての要素 F(x)F(x) に対して T3(F(x))T_3(F(x)) を集めると {12bx+12c∣b,c は整数}\left\{12bx+12c\mid b,c \text{ は整数}\right\} という集合になる。そのような BB をひとつ求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

多項式を単項式ごとに微分作用素へ代入し、係数比較で零条件を解き、指定された像になる係数を逆算して部分集合を構成する。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) 8x3−18x2+24x−20;(1)\space{}8x^3-18x^2+24x-20;
    (2) {a3x3+a0∣a0,a3∈Z};(2)\space{}\{a_3x^3+a_0\mid a_0,a_3\in\mathbb Z\};
    (3) B={−3bx2−4cx∣b,c∈Z}(3)\space{}B=\{-3b x^2-4c x\mid b,c\in\mathbb Z\}

4解答

解答を見る途中式つきの解答

F(x)=x5−2x4+3x3−4x2+5x−6F(x)=x^5-2x^4+3x^3-4x^2+5x-6 とすると F′(x)=5x4−8x3+9x2−8x+5,F′′(x)=20x3−24x2+18x−8.F'(x)=5x^4-8x^3+9x^2-8x+5,\qquad F''(x)=20x^3-24x^2+18x-8. よって T4(F(x))=xF′′(x)−4F′(x)=(20x4−24x3+18x2−8x)−(20x4−32x3+36x2−32x+20)=8x3−18x2+24x−20.\begin{aligned} T_4(F(x))&=xF''(x)-4F'(x)\\ &=(20x^4-24x^3+18x^2-8x) -(20x^4-32x^3+36x^2-32x+20)\\ &=8x^3-18x^2+24x-20. \end{aligned}

(2) F(x)=∑j=05ajxj\displaystyle F(x)=\sum\limits _{j=0}^{5}a_jx^j(aj は整数a_j\text{ は整数})とおく。各項について T2(ajxj)=aj{j(j−1)−2j}xj−1=j(j−3)ajxj−1T_2(a_jx^j)=a_j\{j(j-1)-2j\}x^{j-1}=j(j-3)a_jx^{j-1} である(j=0j=0 の項は微分で消える)。したがって T2(F(x))=−2a1−2a2x+4a4x3+10a5x4.T_2(F(x))=-2a_1-2a_2x+4a_4x^3+10a_5x^4. 異なる次数の項どうしは打ち消し合わないので、これが零多項式となるための必要十分条件は a1=a2=a4=a5=0a_1=a_2=a_4=a_5=0 である。a0,a3a_0,a_3 は任意の整数でよい。従って求める集合は {a3x3+a0∣a0,a3 は整数}\{a_3x^3+a_0\mid a_0,a_3\text{ は整数}\} である。

(3) 次の集合をとる。 B={−3bx2−4cx∣b,c は整数}.B=\{-3b x^2-4c x\mid b,c\text{ は整数}\}. この各要素は整数係数で次数が2以下なので AA の要素であり、B⊂AB\subset A である。F(x)=−3bx2−4cx∈BF(x)=-3b x^2-4c x\in B に対して F′(x)=−6bx−4c,F′′(x)=−6b,F'(x)=-6b x-4c,\qquad F''(x)=-6b, ゆえに T3(F(x))=x(−6b)−3(−6bx−4c)=12bx+12c.T_3(F(x))=x(-6b)-3(-6b x-4c)=12b x+12c. したがって T3T_3 による BB の像は {12bx+12c∣b,c は整数}\{12b x+12c\mid b,c\text{ は整数}\} に含まれる。また任意の整数 b,cb,c に対し −3bx2−4cx∈B-3b x^2-4c x\in B があり、その像はちょうど 12bx+12c12b x+12c であるから、像は指定された集合全体と一致する。

この問題で使う考え方

  • 多項式の導関数

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