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防衛医科大学校/2023年度/一般

防衛医科大学校 2023年 数学 第VII問解答・解説

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1問題

防衛医科大学校2023年度第VII問

xyzxyz 空間に点 OO を中心とする半径2の球面 SS があり,SS 上に異なる3点 A,B,CA,B,C をとる。ここで,△ABC\triangle ABC は xyxy 平面上にある正三角形で点 AA の座標は (2,0,0)(2,0,0) であり,点 BB の yy 座標の値が正であるとする。SS 上にある点 PP が,∠BOP=π6\displaystyle \angle BOP=\dfrac{\pi}{6} という条件を満たして動くとき,zz 座標の値が最小であるような点 PP を P1P_1 とする。このとき,以下の問に答えよ。

(1) P1P_1 の座標を求めよ。

(2) SS 上にある点 QQ が ∠QOP1=π6\displaystyle \angle QOP_1=\dfrac{\pi}{6} という条件を満たして動くとき,線分 AQAQ の長さが最小となる点 QQ を Q1Q_1 とする。このとき,三角錐 ABCQ1ABCQ_1 の体積はいくらか。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • P1=(−32,32,−1),VABCQ1=3(13+13)26.\displaystyle \boxed{P_1=\left(-\frac{\sqrt3}{2},\frac32,-1\right)},\qquad \boxed{V_{ABCQ_1}=\frac{3(13+\sqrt{13})}{26}}.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

防衛医科大学校 2023 数学・VII

問題の確認

原本画像(PDF p.4、印字ページ3)で大問VIIの(1)、(2)を確認した。原点中心・半径2の球面上にある正三角形ABCABCはxyxy平面上にあり、A=(2,0,0)A=(2,0,0)、BBのyy座標は正である。(1)では∠BOP=π/6\angle BOP=\pi/6を満たす球面上の点のうちzz座標最小の点P1P_1を求める。(2)では∠QOP1=π/6\angle QOP_1=\pi/6の球面上の点からAQAQを最小にするQ1Q_1を選び、四面体ABCQ1ABCQ_1の体積を求める。

(1) 点 P1P_1

ABCABCの外接円は球面とxyxy平面との交線であり、中心OO、半径2である。正三角形の隣り合う頂点に対応する中心角は2π/32\pi/3。BBのyy座標が正なので

B=(−1,3,0),C=(−1,−3,0).B=(-1,\sqrt3,0),\qquad C=(-1,-\sqrt3,0).

P=(x,y,z)P=(x,y,z)とする。∣OB∣=∣OP∣=2|OB|=|OP|=2かつ∠BOP=π/6\angle BOP=\pi/6より、内積を成分で表すと

(−1,3,0)⋅(x,y,z)=4cos⁡π6=23,\displaystyle (-1,\sqrt3,0)\cdot(x,y,z)=4\cos\frac{\pi}{6}=2\sqrt3,

すなわち−x+3y=23-x+\sqrt3y=2\sqrt3。ここで

X=x+32,Y=y−32\displaystyle X=x+\frac{\sqrt3}{2},\qquad Y=y-\frac32

とおくと−X+3Y=0-X+\sqrt3Y=0、つまりX=3YX=\sqrt3Y。また球面の式に代入し、この関係を使うと

4=x2+y2+z2=X2+Y2+z2+3−3X+3Y=X2+Y2+z2+3.\begin{aligned} 4=x^2+y^2+z^2 &=X^2+Y^2+z^2+3-\sqrt3X+3Y\\ &=X^2+Y^2+z^2+3. \end{aligned}

よってX2+Y2+z2=1X^2+Y^2+z^2=1であるからz≧−1z\geq-1。z=−1z=-1となるにはX=Y=0X=Y=0でなければならず、そのとき

P1=(−32,32,−1).\displaystyle \boxed{P_1=\left(-\frac{\sqrt3}{2},\frac32,-1\right)}.

(2) 四面体 ABCQ1ABCQ_1 の体積

Q=(qx,qy,qz)Q=(q_x,q_y,q_z)とする。角度条件は

Q⋅P1=∣OQ∣∣OP1∣cos⁡π6=23.\displaystyle Q\cdot P_1=|OQ||OP_1|\cos\frac{\pi}{6}=2\sqrt3.

この平面上の円の中心を

H=32P1=(−34,334,−32)\displaystyle H=\frac{\sqrt3}{2}P_1=\left(-\frac34,\frac{3\sqrt3}{4},-\frac{\sqrt3}{2}\right)

とする。∣P1∣2=4|P_1|^2=4よりH⋅P1=23H\cdot P_1=2\sqrt3である。従ってv=Q−H\mathbf v=Q-HはP1P_1に垂直であり、HHにも垂直である。v=(vx,vy,vz)\mathbf v=(v_x,v_y,v_z)とおく。∣Q∣2=4|Q|^2=4、∣H∣2=3|H|^2=3なので

∣v∣2=∣Q−H∣2=∣Q∣2−∣H∣2=1.|\mathbf v|^2=|Q-H|^2=|Q|^2-|H|^2=1.

一方

AQ2=(qx−2)2+qy2+qz2=8−4qx.AQ^2=(q_x-2)^2+q_y^2+q_z^2=8-4q_x.

したがってAQAQを最小にするには、∣v∣=1|\mathbf v|=1、v⊥P1\mathbf v\perp P_1の条件下でv\mathbf vのxx成分を最大にすればよい。n=P1/2=(−3/4,3/4,−1/2)\mathbf n=P_1/2=(-\sqrt3/4,3/4,-1/2)、e=(1,0,0)\mathbf e=(1,0,0)とおき、

w=e−(e⋅n)n=(1316,3316,−38)\displaystyle \mathbf w=\mathbf e-(\mathbf e\cdot\mathbf n)\mathbf n =\left(\frac{13}{16},\frac{3\sqrt3}{16},-\frac{\sqrt3}{8}\right)

とする。w⊥n\mathbf w\perp\mathbf nであり、v⊥n\mathbf v\perp\mathbf nなのでvx=v⋅e=v⋅wv_x=\mathbf v\cdot\mathbf e=\mathbf v\cdot\mathbf w。また

∣w∣2=169+27+12256=1316,∣w∣=134.\displaystyle |\mathbf w|^2=\frac{169+27+12}{256}=\frac{13}{16}, \qquad |\mathbf w|=\frac{\sqrt{13}}4.

内積について

0≦∣v−v⋅w∣w∣2w∣2=∣v∣2−(v⋅w)2∣w∣2\displaystyle 0\leq\left|\mathbf v-\frac{\mathbf v\cdot\mathbf w}{|\mathbf w|^2}\mathbf w\right|^2 =|\mathbf v|^2-\frac{(\mathbf v\cdot\mathbf w)^2}{|\mathbf w|^2}

だから∣v⋅w∣≦∣v∣∣w∣|\mathbf v\cdot\mathbf w|\leq|\mathbf v||\mathbf w|。従ってvx≦13/4v_x\leq\sqrt{13}/4。等号はv=w/∣w∣\mathbf v=\mathbf w/|\mathbf w|のとき成立するので、このときが距離最小のQ1Q_1である。座標を足すと

Q1=H+w∣w∣=(13−34,334(1+113),−32(1+113)).\displaystyle Q_1=H+\frac{\mathbf w}{|\mathbf w|} =\left(\frac{\sqrt{13}-3}{4},\frac{3\sqrt3}{4}\left(1+\frac1{\sqrt{13}}\right),-\frac{\sqrt3}{2}\left(1+\frac1{\sqrt{13}}\right)\right).

特に(q1)z=−32(1+113)\displaystyle (q_1)_z=-\frac{\sqrt3}{2}\left(1+\frac1{\sqrt{13}}\right).

底面ABCABCでBC=23BC=2\sqrt3、点AAから直線BCBCまでの距離は3だから

[△ABC]=12⋅23⋅3=33.\displaystyle [\triangle ABC]=\frac12\cdot2\sqrt3\cdot3=3\sqrt3.

底面はxyxy平面上にあるので、四面体の高さは∣(q1)z∣|(q_1)_z|。よって体積は

VABCQ1=13 [△ABC]⋅∣(q1)z∣=3(32+3213)=32(1+113)=3(13+13)26.\displaystyle \begin{aligned} V_{ABCQ_1} &=\frac13\,[\triangle ABC]\cdot|(q_1)_z|\\ &=\sqrt3\left(\frac{\sqrt3}{2}+\frac{\sqrt3}{2\sqrt{13}}\right)\\ &=\frac32\left(1+\frac1{\sqrt{13}}\right) =\boxed{\frac{3(13+\sqrt{13})}{26}}. \end{aligned}

最終答案

P1=(−32,32,−1),VABCQ1=3(13+13)26.\displaystyle \boxed{P_1=\left(-\frac{\sqrt3}{2},\frac32,-1\right)},\qquad \boxed{V_{ABCQ_1}=\frac{3(13+\sqrt{13})}{26}}.

使用した解法

正三角形の外接円からB,CB,Cを決め、内積条件と球面方程式を平方完成してP1P_1を求めた。後半は角度条件が定める平面と球面の交わりを中心HH、半径1の円として表し、距離二乗をqxq_xの一次式に直した。内積の不等式で円上のxx座標の最大値を求め、底面積と高さから体積を計算した。

この問題で使う考え方

  • 空間座標と空間ベクトル
  • ベクトルの内積
  • ベクトルによる図形の考察
  • 位置ベクトル
  • 等式・不等式の証明
  • 空間図形の計量

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