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大阪大学/2014年度/前期

大阪大学 2014年 数学 第4問解答・解説

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1問題

大阪大学2014年度第4問

半径 11 の 22 つの球 S1S_1 と S2S_2 が 11 点で接している。互いに重なる部分のない等しい半径を持つ nn 個(n≧3n\geq 3)の球 T1,T2,…,TnT_1,T_2,\ldots,T_n があり,次の条件(ア)(イ)を満たす。

(ア)TiT_i は S1,S2S_1,S_2 にそれぞれ 11 点で接している(i=1,2,…,ni=1,2,\ldots,n)。

(イ)TiT_i は Ti+1T_{i+1} に 11 点で接しており(i=1,2,…,n−1i=1,2,\ldots,n-1),そして TnT_n は T1T_1 に 11 点で接している。

このとき,以下の問いに答えよ。

(1)T1,T2,…,TnT_1,T_2,\ldots,T_n の共通の半径 rnr_n を求めよ。

(2)S1S_1 と S2S_2 の中心を結ぶ直線のまわりに T1T_1 を回転してできる回転体の体積を VnV_n とし,T1,T2,…,TnT_1,T_2,\ldots,T_n の体積の和を WnW_n とするとき,極限 lim⁡n→∞WnVn\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}\frac{W_n}{V_n} を求めよ。

(配点率 20%20\%)

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) rn=2tan⁡2πn.\displaystyle (1)\space{}r_n=2\tan^2\frac{\pi}{n}.
    (2) lim⁡n→∞WnVn=23.\displaystyle (2)\space{}\lim\limits _{n\to\infty}\frac{W_n}{V_n}=\frac23.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

大問4

S1,S2S_1,S_2 の中心を結ぶ直線を軸とする。両中心間距離は2である。TiT_i の半径を rr とし、各 TiT_i の中心と軸との距離を ρ\rho とする。中心 TiT_i は S1,S2S_1,S_2 から距離 1+r1+r にあり、両中心を結ぶ線分の垂直二等分面上にあるため ρ2+1=(1+r)2,ρ=r(r+2).\rho^2+1=(1+r)^2,\qquad \rho=\sqrt{r(r+2)}. 従って全ての TiT_i の中心は、軸に垂直な同じ平面内で、軸から距離 ρ\rho の円周上にある。

隣り合う TiT_i の中心間距離は 2r2r である。その円周上でこの弦に対する小さい中心角を α\alpha とする。各連続する中心間の向きが途中で反転すると、3つ目の中心が2つ前の中心と一致してしまうので、中心は同じ向きに等しい角 α\alpha ずつ進む。輪を閉じるには nα=2πkn\alpha=2\pi k(正整数 kk)である。k≧2k\geq2 なら、刻み幅が 2πk/n2\pi k/n の配置は、点が重複するか、角度 2π/n<α2\pi/n<\alpha だけ離れた中心対を持つ。その対の距離は 2ρsin⁡(π/n)<2ρsin⁡(α/2)=2r2\rho\sin(\pi/n)<2\rho\sin(\alpha/2)=2r となって球が重なる。よって k=1k=1、すなわち等間隔の正 nn 角形をなす。

したがって隣り合う中心間の弦長から 2r=2ρsin⁡πn,rρ=sin⁡πn.\displaystyle 2r=2\rho\sin\frac{\pi}{n},\qquad \frac{r}{\rho}=\sin\frac{\pi}{n}. これと ρ2=r(r+2)\rho^2=r(r+2) を用い、両辺を二乗して解けば rr+2=sin⁡2πn,r=2sin⁡2(π/n)1−sin⁡2(π/n)=2tan⁡2πn.\displaystyle \frac{r}{r+2}=\sin^2\frac{\pi}{n},\qquad r=\frac{2\sin^2(\pi/n)}{1-\sin^2(\pi/n)}=2\tan^2\frac{\pi}{n}. ゆえに rn=2tan⁡2πn.\displaystyle \boxed{r_n=2\tan^2\frac{\pi}{n}}.

(2)

T1T_1 の中心を軸から距離 ρ\rho の位置に置き、軸方向の座標を tt とする。−r≦t≦r-r\leq t\leq r で球の断面半径は s=r2−t2s=\sqrt{r^2-t^2} である。この断面を軸のまわりに回すと、外半径 ρ+s\rho+s、内半径 ρ−s\rho-s の円環となる(ρ>r\rho>r は ρ2−r2=2r>0\rho^2-r^2=2r>0 から従う)。よって断面積は π{(ρ+s)2−(ρ−s)2}=4πρr2−t2.\pi\{(\rho+s)^2-(\rho-s)^2\}=4\pi\rho\sqrt{r^2-t^2}. これを積分すると Vn=4πρ∫−rrr2−t2 dt=4πρ⋅πr22=2π2ρr2,\displaystyle V_n=4\pi\rho\int_{-r}^{r}\sqrt{r^2-t^2}\,dt =4\pi\rho\cdot\frac{\pi r^2}{2}=2\pi^2\rho r^2, ここで積分は半径 rr の半円の面積である。一方、互いに重なる部分のない nn 個の球の体積の和は Wn=n⋅43πr3.\displaystyle W_n=n\cdot\frac43\pi r^3. 従って WnVn=2n3πrρ=23πnsin⁡πn.\displaystyle \frac{W_n}{V_n}=\frac{2n}{3\pi}\frac r\rho =\frac{2}{3\pi}n\sin\frac{\pi}{n}. sin⁡u/u→1\sin u/u\to1(u→0u\to0)を用いると lim⁡n→∞WnVn=23.\displaystyle \boxed{\lim\limits _{n\to\infty}\frac{W_n}{V_n}=\frac23}.

この問題で使う考え方

  • 接球条件・円周角と弦長・三角関数
  • 回転体の断面積積分・球体積・三角関数の極限

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