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筑波大学/2022年度

筑波大学 2022年 数学 第6問解答・解説

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1問題

筑波大学2022年度第6問

iは虚数単位とする。次の条件(I),(II)をどちらも満たす複素数z全体の集合をSとする。

(I) z の虚部は正である。 (II) 複素数平面上の点 A(1), B(1 - i z), C(z²) は一直線上にある。

このとき,以下の問いに答えよ。

(1) 1でない複素数αについて, αの虚部が正であることは, 1α−1\displaystyle \frac{1}{\alpha-1} の虚部が負であるための必要十分条件であることを示せ。

(2) 集合 S を複素数平面上に図示せよ。

(3) w=1z−1\displaystyle w = \frac{1}{z - 1} とする。z が S を動くとき, ∣w+i2∣\displaystyle \left|w + \frac{i}{\sqrt{2}}\right| の最小値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

・ α≠1\alpha\ne1 とし、α−1=u+iv\alpha-1=u+iv とおくと u2+v2>0u^2+v^2>0 で 1α−1=u−ivu2+v2,Im⁡1α−1=−Im⁡α∣α−1∣2.\displaystyle \frac1{\alpha-1}=\frac{u-iv}{u^2+v^2},\qquad \operatorname{Im}\frac1{\alpha-1}=-\frac{\operatorname{Im}\alpha}{|\alpha-1|^2}. 分母は正なので、Im⁡α>0\operatorname{Im}\alpha>0 であることと Im⁡(1/(α−1))<0\operatorname{Im}(1/(\alpha-1))<0 であることは同値。

・ z=x+iyz=x+iy(y>0y>0)とおくと B−A=−iz=y−ix≠0B-A=-iz=y-ix\ne0、C−A=z2−1=(x2−y2−1)+2xyiC-A=z^2-1=(x^2-y^2-1)+2xyi。従って三点が一直線上にある条件は Im⁡{(B−A)‾(C−A)}=0.\operatorname{Im}\{\overline{(B-A)}(C-A)\}=0. 成分を計算すると Im⁡{(y+ix)((x2−y2−1)+2xyi)}=x(x2+y2−1).\operatorname{Im}\{(y+ix)((x^2-y^2-1)+2xyi)\}=x(x^2+y^2-1). ゆえに x=0x=0 または x2+y2=1x^2+y^2=1。条件 y>0y>0 を合わせると S に属する条件は y>0かつ(x=0 または x2+y2=1).S\text{ に属する条件は }y>0\quad\text{かつ}\quad\bigl(x=0\ \text{または}\ x^2+y^2=1\bigr). すなわち正の虚軸(原点を除く)と単位円の上半円(実軸上の両端を除く)の和集合であり、両者は z=iz=i で交わる。

・ (1)より zz が集合 SS に属するなら Im⁡w<0\operatorname{Im}w<0。まず z=iy (y>0)z=iy\ (y>0) なら w=1iy−1=−1−iy1+y2,∣w+12∣=12.\displaystyle w=\frac1{iy-1}=\frac{-1-iy}{1+y^2},\qquad \left|w+\frac12\right|=\frac12. 逆に ∣w+12∣=12, Im⁡w<0\displaystyle \left|w+\frac12\right|=\frac12,\ \operatorname{Im}w<0 なら ∣w∣2+Re⁡w=0|w|^2+\operatorname{Re}w=0 であり、z=1+1/wz=1+1/w は Re⁡z=0,Im⁡z>0\operatorname{Re}z=0,\operatorname{Im}z>0。従ってこの部分の像は中心 −1/2-1/2、半径 1/21/2 の下半円弧である。 次に ∣z∣=1,Im⁡z>0|z|=1,\operatorname{Im}z>0 なら z=1+1/wz=1+1/w より ∣w+1∣=∣w∣|w+1|=|w|、従って Re⁡w=−1/2\operatorname{Re}w=-1/2。逆にこの直線上で Im⁡w<0\operatorname{Im}w<0 なら z=1+1/wz=1+1/w は ∣z∣=1,Im⁡z>0|z|=1,\operatorname{Im}z>0。よって ww の動く範囲はこの下半円弧と直線 Re⁡w=−1/2,Im⁡w<0\operatorname{Re}w=-1/2,\operatorname{Im}w<0 の和集合。 点 P=−i/2P=-i/\sqrt2 と円の中心 O=−1/2O=-1/2 の距離は ∣P−O∣=14+12=32.\displaystyle |P-O|=\sqrt{\frac14+\frac12}=\frac{\sqrt3}{2}. 半径 1/21/2 の円弧までの最短距離は 3/2−1/2=(3−1)/2\sqrt3/2-1/2=(\sqrt3-1)/2。最近点 w0=−12+13(12−i2)\displaystyle w_0=-\frac12+\frac1{\sqrt3}\left(\frac12-\frac{i}{\sqrt2}\right) は下半円弧上にあるので等号が達成される。一方、直線部分までの最短距離は 1/21/2(w=−1/2−i/2w=-1/2-i/\sqrt2 で達成)。(3−1)/2<1/2(\sqrt3-1)/2<1/2 だから全体での最小値は (3−1)/2(\sqrt3-1)/2。

この問題で使う考え方

  • 複素数の四則演算
  • 円の方程式
  • 座標による距離
  • 等式・不等式の証明
  • 直線の方程式
  • 複素数平面

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