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千葉大学/2017年度

千葉大学 2017年 数学 第5問解答・解説

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1問題

千葉大学2017年度第5問

n を4以上の整数とする。座標平面上で正 n 角形 A1A2⋯AnA_1A_2\cdots A_n は点 O を中心とする半径1の円に内接している。a⃗=OA1→,b⃗=OA2→,c⃗=OA3→,d⃗=OA4→\vec{a}=\overrightarrow{OA_1}, \vec{b}=\overrightarrow{OA_2}, \vec{c}=\overrightarrow{OA_3}, \vec{d}=\overrightarrow{OA_4} とし, k=2cos⁡2πn\displaystyle k=2\cos\frac{2\pi}{n} とおく。そして, 線分 A1A3A_1A_3 と線分 A2A4A_2A_4 との交点 P は線分 A1A3A_1A_3 を t:1−tt:1-t に内分するとする。

(1) a→\overrightarrow{a} および d→\overrightarrow{d} を, b→,c→,k\overrightarrow{b}, \overrightarrow{c}, k を用いて表せ。

(2) t を k を用いて表し, 12≦t<34\displaystyle \frac{1}{2} \leq t < \frac{3}{4} を示せ。

(3) 不等式 △PA2A3△A1A2A4>112\displaystyle \frac{\triangle PA_2A_3}{\triangle A_1A_2A_4}>\frac{1}{12} を示せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)
    a⃗=kb⃗−c⃗,d⃗=kc⃗−b⃗a⃗=k b⃗−c⃗, d⃗=k c⃗−b⃗。
  • (2)
    t=(k+1)/(k+2)t=(k+1)/(k+2)、1/2≦t<3/41/2≤t<3/4。
  • (3)
    △PA2A3△A1A2A4=1(k+1)(k+2)>112\displaystyle \frac{\triangle PA_2A_3}{\triangle A_1A_2A_4}=\frac1{(k+1)(k+2)}>\frac1{12}。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 正 nn 角形の隣り合う頂点を結ぶ中心角を θ=2πn\displaystyle \theta=\frac{2\pi}{n} とおく。頂点 AjA_j の位置ベクトルを u⃗j\vec u_j とすると、u⃗j−1\vec u_{j-1} と u⃗j+1\vec u_{j+1} は u⃗j\vec u_j の方向からそれぞれ角 θ\theta だけ傾いている。u⃗j\vec u_j 方向の成分はどちらも cos⁡θ\cos\theta、垂直方向の成分は互いに反対なので、和は u⃗j−1+u⃗j+1=2cos⁡θ u⃗j=ku⃗j\vec u_{j-1}+\vec u_{j+1}=2\cos\theta\,\vec u_j=k\vec u_j となる。A2,A3A_2,A_3 に適用すると a⃗+c⃗=kb⃗,b⃗+d⃗=kc⃗.\vec a+\vec c=k\vec b,\qquad \vec b+\vec d=k\vec c. 従って a⃗=kb⃗−c⃗,d⃗=kc⃗−b⃗.\boxed{\vec a=k\vec b-\vec c,\qquad \vec d=k\vec c-\vec b.}

(2) PP は A1A3A_1A_3 を t:(1−t)t:(1-t) に内分するから p⃗=(1−t)a⃗+tc⃗=k(1−t)b⃗+(2t−1)c⃗.\vec p=(1-t)\vec a+t\vec c =k(1-t)\vec b+(2t-1)\vec c. また、PP が A2A4A_2A_4 を s:(1−s)s:(1-s) に内分するとおけば p⃗=(1−s)b⃗+sd⃗=(1−2s)b⃗+ksc⃗.\vec p=(1-s)\vec b+s\vec d=(1-2s)\vec b+ks\vec c. b⃗,c⃗\vec b,\vec c は隣り合う頂点への半径ベクトルで、なす角 θ\theta は 0<θ≦π/20<\theta\le\pi/2。よって平行ではなく係数を比較できる。 k(1−t)=1−2s,2t−1=ks.k(1-t)=1-2s,\qquad 2t-1=ks. 第1式から s=(1−k+kt)/2s=(1-k+kt)/2。これを第2式に代入すると (4−k2)t=k+2−k2.(4-k^2)t=k+2-k^2. n≧4n\ge4 より 0≦k=2cos⁡θ<20\le k=2\cos\theta<2 だから 4−k2≠04-k^2\ne0。さらに 4−k2=(2−k)(2+k),k+2−k2=(2−k)(k+1)4-k^2=(2-k)(2+k),\qquad k+2-k^2=(2-k)(k+1) なので t=k+1k+2.\displaystyle t=\frac{k+1}{k+2}. 端の値を調べると t−12=k2(k+2)≧0,34−t=2−k4(k+2)>0.\displaystyle t-\frac12=\frac{k}{2(k+2)}\ge0,\qquad \frac34-t=\frac{2-k}{4(k+2)}>0. 従って 12≦t<34\displaystyle \boxed{\frac12\le t<\frac34}。

(3) [XYZ][XYZ] を三角形 XYZXYZ の面積とする。PP は A1A3A_1A_3 上にあり、P=(1−t)A1+tA3P=(1-t)A_1+tA_3。底辺を共通に A2A3A_2A_3 と見ると、A3A_3 の高さは0で、PP の高さは A1A_1 の高さの 1−t1-t 倍だから [PA2A3]=(1−t)[A1A2A3].[PA_2A_3]=(1-t)[A_1A_2A_3]. 次に ∠A2A1A3=θ/2\angle A_2A_1A_3=\theta/2、∠A2A1A4=θ\angle A_2A_1A_4=\theta(それぞれ対する円弧が θ,2θ\theta,2\theta)である。半径1の円で中心角が α\alpha の弦の長さは 2sin⁡(α/2)2\sin(\alpha/2) なので A1A3=2sin⁡θ,A1A4=2sin⁡3θ2.\displaystyle A_1A_3=2\sin\theta,\qquad A_1A_4=2\sin\frac{3\theta}{2}. 三角形の面積公式 12absin⁡C\displaystyle \frac12 ab\sin C を使い、共通辺 A1A2A_1A_2 を約分すると [A1A2A4][A1A2A3]=A1A4sin⁡θA1A3sin⁡(θ/2)=sin⁡(3θ/2)sin⁡(θ/2)=1+2cos⁡θ=1+k.\displaystyle \frac{[A_1A_2A_4]}{[A_1A_2A_3]} =\frac{A_1A_4\sin\theta}{A_1A_3\sin(\theta/2)} =\frac{\sin(3\theta/2)}{\sin(\theta/2)} =1+2\cos\theta=1+k. 最後は sin⁡(3u)=sin⁡u(1+2cos⁡2u)\sin(3u)=\sin u(1+2\cos2u) を u=θ/2u=\theta/2 として用いた。したがって [PA2A3][A1A2A4]=1−t1+k=1(k+2)(k+1).\displaystyle \frac{[PA_2A_3]}{[A_1A_2A_4]} =\frac{1-t}{1+k} =\frac{1}{(k+2)(k+1)}. 0≦k<20\le k<2 なので 0<(k+1)(k+2)<120<(k+1)(k+2)<12。よって △PA2A3△A1A2A4>112.\displaystyle \boxed{\frac{\triangle PA_2A_3}{\triangle A_1A_2A_4}>\frac1{12}}.

この問題で使う考え方

  • 隣接半径ベクトルの成分分解
  • 線分の内分表示と係数比較
  • 三角形の底辺・高さと面積比
  • 弦長と円周角

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