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千葉大学/2024年度

千葉大学 2024年 数学 第5問解答・解説

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1問題

千葉大学2024年度第5問

nを3以上の整数とする。座標平面上の2n個の点からなる集合 {(x,y) | x=1,2,3,…,n, y=1,2} を考える。この集合から異なる3点を無作為に選び,その3点を線分で結んで得られる図形の面積をXとする。ただし,3点が同一直線上にあるときはX=0とする。

(1) kが0以上の整数のとき,Xがk/2となる確率pkp_kをnとkの式で表せ。

(2) Xがn/4以下となる確率をqnq_nとおく。lim⁡n→∞\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}q_nを求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)
    p0=(n−2)/(2(2n−1));pk=3(n−k)/((n−1)(2n−1))(1≦k≦n−1);pk=0(k≧n)p_0=(n−2)/(2(2n−1)); p_k=3(n−k)/((n−1)(2n−1)) (1≤k≤n−1); p_k=0 (k≥n)
  • (2)
    lim⁡n→∞qn=13/16\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}q_n=13/16

3解答

解答を見る途中式つきの解答

全事象は、2n2n 個の点から異なる3点を選ぶので (2n3)\displaystyle \binom{2n}{3} 通りである。3点が同一直線上にあるためには、その直線は水平でなければならない。実際、水平でない直線は y=1,2y=1,2 の各行と高々1点ずつしか交わらず、選べる点は最大2点である。したがって3点全部が同じ高さの行にある場合だけが面積0となる。このような選び方は 2(n3)\displaystyle 2\binom n3 通りであり、これらの面積は 00 である。

面積が正であるときは、3点のうち2点が一方の高さ、残り1点が他方の高さにある。2点の xx 座標の差を kk とすると、その2点を底辺とする高さは 11 なので面積は k/2k/2 である。1≦k≦n−11\le k\le n-1 のとき、底辺の左端は n−kn-k 通り、底辺を置く高さは2通り、他方の高さの頂点は nn 通りだから、有利な選び方は 2n(n−k)2n(n-k) 通りとなる。

したがって p0=2(n3)(2n3)=n−22(2n−1),pk=2n(n−k)(2n3)=3(n−k)(2n−1)(n−1)(1≦k≦n−1).\displaystyle p_0=\frac{2\binom n3}{\binom{2n}3}=\frac{n-2}{2(2n-1)},\qquad p_k=\frac{2n(n-k)}{\binom{2n}3}=\frac{3(n-k)}{(2n-1)(n-1)}\quad(1\le k\le n-1). k≧nk\ge n では座標差 kk の2点を選べないので pk=0p_k=0。

次に rn=⌊n/2⌋r_n=\lfloor n/2\rfloor とおくと、X=k/2X=k/2 だから X≦n/4X\le n/4 は k≦rnk\le r_n と同値である。よって qn=2(n3)+2n∑k=1rn(n−k)(2n3)=2(n3)+2n(rnn−rn(rn+1)2)(2n3).\displaystyle q_n=\frac{2\binom n3+2n\sum\limits _{k=1}^{r_n}(n-k)}{\binom{2n}3} =\frac{2\binom n3+2n\left(r_n n-\frac{r_n(r_n+1)}2\right)}{\binom{2n}3}. rn/n→1/2r_n/n\to 1/2 であるから、分子を n3n^3 で割った極限は lim⁡n→∞2(n3)n3+lim⁡n→∞(2rnn−rn(rn+1)n2)=13+(1−14)=1312.\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}\frac{2\binom n3}{n^3} +\lim\limits _{n\to\infty}\left(\frac{2r_n}{n}-\frac{r_n(r_n+1)}{n^2}\right) =\frac13+\left(1-\frac14\right)=\frac{13}{12}. また (2n3)/n3→4/3\displaystyle \binom{2n}3/n^3\to 4/3 なので lim⁡n→∞qn=13/124/3=1316.\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}q_n=\frac{13/12}{4/3}=\frac{13}{16}.

全事象は(2n3)\displaystyle \binom{2n}{3}。面積0となるのは3点が同じ水平列にある場合だけで、2(n3)\displaystyle 2\binom n3通り。正の面積の場合、同じ列にある2点のx距離をkとすると面積はk2\displaystyle \frac{k}{2}。底辺の行の選択2通り、左端n−kn-k通り、別行の頂点n通りなので有利数は2n(n−k)2n(n-k)。これを全事象で割るとpk=3(n−k)(n−1)(2n−1)\displaystyle p_k=\frac{3(n-k)}{(n-1)(2n-1)}。r=⌊n/2⌋r=\lfloor n/2\rfloorとすればqn=p0+∑k=1rpk\displaystyle q_n=p_0+\sum\limits _{k=1}^{r}p_k。p0→14\displaystyle p_0\to\frac14、和は3{nr−r(r+1)2}(n−1)(2n−1)→916\displaystyle \frac{3\{nr-\frac{r(r+1)}2\}}{(n-1)(2n-1)}\to\frac9{16}だから極限は1316\displaystyle \frac{13}{16}。

この問題で使う考え方

  • 組合せによる標本数
  • 場合分けと面積の計数
  • 床関数を含む和の評価

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