広島大学/2001年度/前期
広島大学 2001年 数学 第4問解答・解説
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1問題
次のそれぞれの問いに答えよ。
(1)行列 が を満たすとき,行列 の4つの成分の積 は正または であることを示せ。
(2)行列 が逆行列を持たず,3つの成分が正であるとき,残りの1つの成分も正であることを示せ。
(3) を 行列とする。 かつ ならば, の逆行列 は存在しないことを示せ。
まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。
2考え方
考え方を見る解き方の方針だけを確かめる
2×2行列積を成分で計算する。Δ=ad−bcについて逆行列の式を直接積で確認し、AB=Oの各成分からΔとBの成分を結び付ける。
3答え
答えを見る自分の答えと照らし合わせる
数式が横に長い場合は、左右にスクロールして確認できます。
4解答
解答を見る途中式つきの解答
(1) 行列積を成分で計算すると である。したがって 、 となり、 よって は正または である。
(2) とおく。直接計算により したがって なら、右辺を で割った行列が の逆行列である。仮定より は逆行列を持たないから、 である。正でない成分がどれか一つだけだとして場合分けすると、 のいずれかが成り立つ(右辺の分母と分子は、仮定された他の三成分によりすべて正)。よって残りの成分も正である。
(3) 、 とおく。 と仮定すると、 の第1列から 第1式に 、第2式に を掛けて差をとると なので である。また第1式に 、第2式に を掛けて差をとると なので である。同様に第2列の二式 、 から を得る。これは を意味し、仮定 に反する。よって である。
さらに、 ならば は逆行列を持たないことを成分で確かめる。第1行 が零行なら、任意の行列 について の第1行も零行となり、 にはならない。第1行が零行でないとき、 なら 。一方 なら であり、 から なので である。いずれも の二つの行は比例し、成分による行列積でも の二つの行は比例するから、単位行列のように比例しない二行にはならない。従って に逆行列は存在しない。
この問題で使う考え方
- 行列を用いた表現
- 対偶・背理法による証明
- 命題と必要十分条件
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