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京都大学/2008年度

京都大学 2008年 数学 第6問解答・解説

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1問題

京都大学2008年度第6問配点 35点

地球上の北緯60°東経135°の地点をA,北緯60°東経75°の地点をBとする。AからBに向かう2種類の飛行経路R₁,R₂を考える。R₁は西に向かって同一緯度で飛ぶ経路とする。R₂は地球の大円に沿った経路のうち飛行距離の短い方とする。R₁に比べてR₂は飛行距離が3%以上短くなることを示せ。ただし地球は完全な球体であるとし,飛行機は高度0を飛ぶものとする。また必要があれば,この冊子の5ページと6ページの三角関数表を用いよ。 注:大円とは,球を球の中心を通る平面で切ったとき,その切り口にできる円のことである。

三角関数表(1)。角 0.0°〜45.0°(0.5°刻み)の正弦(sin)・余弦(cos)・正接(tan)の値を小数第4位まで示す(例:30.0° で sin 0.5000、cos 0.8660、tan 0.5774)。
三角関数表(2)。角 45.0°〜90.0°(0.5°刻み)の正弦(sin)・余弦(cos)・正接(tan)の値。正弦・余弦は小数第4位まで、正接は10未満で小数第4位まで、10以上は有効数字5桁(例:60.0° で sin 0.8660、cos 0.5000、tan 1.7321)。90.0° の正接は横線。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

赤道面への射影でABの弦長を平面の余弦定理から求め、半弦と半径を用いて大円の中心角を評価する。冊子の三角関数表で角度を29°未満とし、緯線と大円の弧長を比較する。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • R1−R2R1>130>3100=3%\displaystyle \frac{R_1-R_2}{R_1}>\frac{1}{30}>\frac{3}{100}=3\%

4解答

解答を見る途中式つきの解答

地球の半径をrr、中心をOOとし、赤道面へのA,BA,Bの正射影をそれぞれP,QP,Qとする。緯度がともに60∘60^\circであるから、 OP=OQ=rcos⁡60∘=r2.\displaystyle OP=OQ=r\cos60^\circ=\frac r2. また、経度差は135∘−75∘=60∘135^\circ-75^\circ=60^\circなので、∠POQ=60∘\angle POQ=60^\circ。三角形OPQOPQに余弦定理を用いると、 PQ2=(r2)2+(r2)2−2(r2)2cos⁡60∘=r24,\displaystyle PQ^2=\left(\frac r2\right)^2+\left(\frac r2\right)^2-2\left(\frac r2\right)^2\cos60^\circ=\frac{r^2}{4}, よってPQ=r2\displaystyle PQ=\frac r2。A,BA,Bは赤道面と平行な同一平面上にあるので、AB=PQ=r2\displaystyle AB=PQ=\frac r2。

A,BA,Bを結ぶ大円上の短い方の弧に対する中心角をθ∘\theta^\circとする。OA=OB=rOA=OB=rであり、AB=r2\displaystyle AB=\frac r2だから、二等辺三角形OABOABで弦ABABの中点をMMとすると、 sin⁡θ2=AMOA=AB/2r=14.\displaystyle \sin\frac{\theta}{2}=\frac{AM}{OA}=\frac{AB/2}{r}=\frac14. 冊子5ページの三角関数表よりsin⁡14.5∘=0.2504\sin14.5^\circ=0.2504。正弦は0∘0^\circから90∘90^\circまで増加し、14<0.2504\displaystyle \frac14<0.2504であるから、θ2<14.5∘\displaystyle \frac{\theta}{2}<14.5^\circ、すなわちθ<29∘\theta<29^\circ。

R1R_1は半径rcos⁡60∘=r2\displaystyle r\cos60^\circ=\frac r2の緯線上を60∘60^\circ進むので、 R1=60360 2πr2=πr6.\displaystyle R_1=\frac{60}{360}\,2\pi\frac r2=\frac{\pi r}{6}. 一方、R2R_2は半径rrの大円上を中心角θ<29∘\theta<29^\circだけ進むから、 R2<29360 2πr=29πr180.\displaystyle R_2<\frac{29}{360}\,2\pi r=\frac{29\pi r}{180}. したがって R2R1<29πr/180πr/6=2930,R1−R2R1>130>3100=3%.\displaystyle \frac{R_2}{R_1}<\frac{29\pi r/180}{\pi r/6}=\frac{29}{30}, \qquad \frac{R_1-R_2}{R_1}>\frac1{30}>\frac3{100}=3\%. よって、R2R_2はR1R_1より3%以上短い。

この問題で使う考え方

  • 余弦定理
  • 空間図形の計量
  • 三角比と相互関係

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