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京都大学/2010年度

京都大学 2010年 数学 第6問解答・解説

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1問題

京都大学2010年度第6問配点 30点

n個のボールを2n個の箱へ投げ入れる。各ボールはいずれかの箱に入るものとし、どの箱に入る確率も等しいとする。どの箱にも1個以下のボールしか入っていない確率をp_nとする。このとき、極限値lim_(n→∞) (log p_n)/nを求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

配置の総数と無衝突配置数を数え、確率の積表示を得る。自然対数を取った増加関数の和を区間積分で挟み、極限を評価する。

3解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

各ボールの選択は独立で、各箱を選ぶ確率が 12n\displaystyle \frac{1}{2n} であるという通常の投げ入れ方を考える。

全配置は (2n)n(2n)^n 通りである。どの箱にも2個以上入らない配置では、1個目のボールの行先が (2n) 通り、2個目が (2n-1) 通り、以下同様であるから、配置数は (2n)(2n−1)⋯(n+1)=(2n)!n!\displaystyle (2n)(2n-1)\cdots(n+1)=\frac{(2n)!}{n!} である。従って pn=(2n)!n!(2n)n=∏j=1nn+j2n.\displaystyle p_n=\frac{(2n)!}{n!(2n)^n}=\prod\limits _{j=1}^{n}\frac{n+j}{2n}. 自然対数を取り、ϕ(x)=ln⁡1+x2\displaystyle \phi(x)=\ln\frac{1+x}{2} とおくと ln⁡pnn=1n∑j=1nϕ(j/n).\displaystyle \frac{\ln p_n}{n}=\frac1n\sum\limits _{j=1}^{n}\phi(j/n). ϕ\phi は 0≦x≦10\le x\le1 で増加する。各区間 [j−1n,jn]\displaystyle \left[\frac{j-1}{n},\frac{j}{n}\right] において ϕ((j−1)/n)≦ϕ(x)≦ϕ(j/n)\phi((j-1)/n)\le\phi(x)\le\phi(j/n) だから、これらを積分して足すと ∫01ϕ(x) dx≦1n∑j=1nϕ(j/n)≦∫01ϕ(x) dx+ϕ(1)−ϕ(0)n.\displaystyle \int_0^1\phi(x)\,dx\leq\frac1n\sum\limits _{j=1}^{n}\phi(j/n) \leq\int_0^1\phi(x)\,dx+\frac{\phi(1)-\phi(0)}n. 右端の余分な項は n→∞n\to\infty で0になる。よって lim⁡n→∞ln⁡pnn=∫01ln⁡1+x2 dx=[(1+x)ln⁡(1+x)−(1+x)]01−ln⁡2=ln⁡2−1.\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}\frac{\ln p_n}{n} =\int_0^1\ln\frac{1+x}{2}\,dx =\left[(1+x)\ln(1+x)-(1+x)\right]_0^1-\ln2 =\boxed{\ln2-1}. 原文の log⁡\log の底が (b>0, b≠1b>0,\ b\ne1) を表す場合、極限値は ln⁡2−1ln⁡b\displaystyle \boxed{\frac{\ln2-1}{\ln b}} となる。通常の自然対数の読みでは ln⁡2−1\ln2-1 である。

この問題で使う考え方

  • 確率の基本法則
  • 対数とその性質
  • 数列の極限
  • 不定積分・定積分の性質

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