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長崎大学/2018年度/前期

長崎大学 2018年 数学 第7問解答・解説

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1問題

長崎大学2018年度第7問

tt を正の実数とし,複素数平面上に2点 A(t),B(−1t)\displaystyle A(t), B\left(-\frac{1}{t}\right) がある。等式 t∣z+1t∣=1t∣z−t∣(a)\displaystyle t\left|z+\frac{1}{t}\right|=\frac{1}{t}|z-t|\tag{a} を満たす点 P(z)P(z) の全体が表す図形を FF とする。下の小問 (1) から (4) を通して FF がどのような図形を表すか調べたい。以下の問いに答えよ。

(1) AA と BB はどちらも図形 FF の点ではないことを示せ。

(2) t=1t=1 ならば,FF はどのような図形を表すか。

(3) t≠1t\ne1 とする。図形 FF の点 P(z)P(z) が直線 ABAB 上に位置するような zz の値は2つある。その値 z1z_{1} と z2z_{2} を求めよ。ただし,∣z1∣<∣z2∣|z_{1}|<|z_{2}| とする。

(4) t≠1t\ne1 とする。2点 P1(z1),P2(z2)P_{1}(z_{1}),P_{2}(z_{2}) を結ぶ線分の中点を M(m)M(m) として,mm の値を求めよ。また,P(z)P(z) が図形 FF の点であるとき,∣z−m∣|z-m| の値を求めよ。さらに,FF はどのような図形を表すか。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) A, B はいずれも F の点ではない。 / (2) F は虚軸(Re⁡z=0\operatorname{Re}z=0)。 / (3) z1=0, z2=2t1−t2\displaystyle z_1=0,\ z_2=\frac{2t}{1-t^2}。 / (4) m=t1−t2,∣z−m∣=t∣1−t2∣\displaystyle m=\frac{t}{1-t^2},\quad |z-m|=\frac{t}{|1-t^2|}。F は中心 mm、半径 t∣1−t2∣\displaystyle \frac{t}{|1-t^2|} の円。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

複素数を z=x+yiz=x+yi(x,yx,y は実数)と表す。

(1) z=tz=t のとき、左辺は t∣t+1/t∣=t2+1t|t+1/t|=t^2+1、右辺は 00 であるから、AA は FF の点ではない。また、z=−1/tz=-1/t のとき、左辺は 00、右辺は (1/t)∣−1/t−t∣=1+1/t2>0(1/t)|-1/t-t|=1+1/t^2>0 であるから、BB も FF の点ではない。

(2) t=1t=1 のとき、条件は ∣z+1∣=∣z−1∣|z+1|=|z-1| となる。両辺を平方して z=x+yiz=x+yi を代入すると (x+1)2+y2=(x−1)2+y2(x+1)^2+y^2=(x-1)^2+y^2、したがって x=0x=0 である。よって FF は虚軸を表す。

(3) A,BA,B は実軸上にあるので、直線 ABAB は実軸である。そこで z=xz=x(xx は実数)とおく。元の条件に t>0t>0 を用いて両辺に tt を掛けると t2∣x+1/t∣=∣x−t∣t^2|x+1/t|=|x-t| となる。両辺は非負なので平方しても同値であり、 t4(x+1/t)2=(x−t)2.t^4(x+1/t)^2=(x-t)^2. 差の平方を因数分解すると (t2(x+1/t)−(x−t))(t2(x+1/t)+(x−t))=0,(t^2(x+1/t)-(x-t))(t^2(x+1/t)+(x-t))=0, すなわち ((t2−1)x+2t)((t2+1)x)=0((t^2-1)x+2t)((t^2+1)x)=0 である。よって x=0x=0 または x=2t/(1−t2)x=2t/(1-t^2) である。t≠1t\ne1 かつ t>0t>0 より後者は 00 でなく、∣0∣<∣2t/(1−t2)∣|0|<|2t/(1-t^2)| だから、z1=0, z2=2t/(1−t2)z_1=0,\ z_2=2t/(1-t^2) である。

(4) 中点の複素数は m=z1+z22=t1−t2.\displaystyle m=\frac{z_1+z_2}{2}=\frac{t}{1-t^2}. 次に、P(z)P(z) が FF 上にある条件を平方して整理する。両辺は非負なので平方は同値であり、 ∣z−t∣2=t4∣z+1/t∣2.|z-t|^2=t^4|z+1/t|^2. z=x+yiz=x+yi を代入すると ∣z∣2−2tx+t2=t4∣z∣2+2t3x+t2,|z|^2-2tx+t^2=t^4|z|^2+2t^3x+t^2, したがって (1+t2)((1−t2)∣z∣2−2tx)=0.(1+t^2)((1-t^2)|z|^2-2tx)=0. ここで 1+t2>01+t^2>0 かつ t≠1t\ne1 なので、m=t/(1−t2)m=t/(1-t^2) を用いて ∣z∣2−2mx=0|z|^2-2mx=0 と書ける。mm は実数だから、これは ∣z−m∣2=m2|z-m|^2=m^2 と同値であり、∣z−m∣=∣m∣=t/∣1−t2∣|z-m|=|m|=t/|1-t^2| を得る。したがって FF は実軸上の点 mm を中心とし、半径 t/∣1−t2∣t/|1-t^2| の円である。

固定取得manifestの同一相対PDFパス・実PDF SHA一致(line 803、長崎大2018医前期)。PDF p.1の選択表で医学部は3,4,7,8、p.14のQ7本文を画像照合。旧解説の平方・展開・円の中心と半径を検算した。

この問題で使う考え方

  • 円の方程式
  • 座標による距離
  • 直線の方程式
  • 軌跡
  • 内分・外分点
  • 複素数平面

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