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東京大学/2008年度

東京大学 2008年 数学 第1問解答・解説

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1問題

東京大学2008年度第1問

座標平面の点 (x,y) を (3x+y,-2x) へ移す移動 f を考え,点 P が移る行き先を f(P) と表す。f を用いて直線 l_0,l_1,l_2,…\ldots を以下のように定める。 ・l_0 は直線 3x+2y=1 である。 ・点 P が lnl_n 上を動くとき,f(P) が描く直線を l_{n+1} とする (n=0,1,2,…\ldots)。 以下 lnl_n を1次式を用いて a_nx+b_ny=1 と表す。

(1) an+1a_{n+1}, bn+1b_{n+1} を ana_n,bnb_n で表せ。

(2) 不等式 a_nx+b_ny>1 が定める領域を D_n とする。D_0,D_1,D_2,…\ldots すべてに含まれるような点の範囲を図示せよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)
    an+1=bn;bn+1=(3bn−an)/2;an=1+21−n;bn=1+2−na_{n+1}=b_n; b_{n+1}=(3b_n−a_n)/2; a_n=1+2^{1−n}; b_n=1+2^{−n}
  • (2)
    x+y≧1and3x+2y>1;boundaryx+y=1isincludedforx>−1,boundary3x+2y=1isexcludedforx≦−1;(−1,2)excludedx+y≥1 and 3x+2y>1; boundary x+y=1 is included for x>−1, boundary 3x+2y=1 is excluded for x≤−1; (-1,2) excluded

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 点 (x,y)(x,y) の移動後を (X,Y)=f(x,y)(X,Y)=f(x,y) とする。X=3x+yX=3x+y, Y=−2xY=-2x だから x=−Y2,y=X+3Y2.\displaystyle x=-\frac{Y}{2},\qquad y=X+\frac{3Y}{2}. 点 (x,y)(x,y) が lnl_n 上にある条件を移動後の座標で書き直すと an(−Y2)+bn(X+3Y2)=1,\displaystyle a_n\left(-\frac{Y}{2}\right)+b_n\left(X+\frac{3Y}{2}\right)=1, すなわち bnX+3bn−an2Y=1\displaystyle b_nX+\frac{3b_n-a_n}{2}Y=1 である。よって an+1=bn,bn+1=3bn−an2.\displaystyle \boxed{a_{n+1}=b_n,\qquad b_{n+1}=\frac{3b_n-a_n}{2}}. 初期値は a0=3,b0=2a_0=3, b_0=2。an+1=bna_{n+1}=b_n より an+2−an+1=12(an+1−an).\displaystyle a_{n+2}-a_{n+1}=\frac12(a_{n+1}-a_n). dn=an+1−and_n=a_{n+1}-a_n とおけば d0=−1d_0=-1 なので dn=−2−nd_n=-2^{-n}。従って an=3−∑k=0n−12−k=1+21−n,bn=an+1=1+2−n.\displaystyle a_n=3-\sum\limits _{k=0}^{n-1}2^{-k}=1+2^{1-n},\qquad b_n=a_{n+1}=1+2^{-n}.

(2) t=2−nt=2^{-n} とおくと 0<t≦10<t\le1 であり、 anx+bny=(x+y)+t(2x+y)=(1−t)(x+y)+t(3x+2y).a_nx+b_ny=(x+y)+t(2x+y)=(1-t)(x+y)+t(3x+2y). この式が全ての n≧0n\ge0 で 11 より大きいなら、n=0n=0 から 3x+2y>13x+2y>1。また t→0t\to0 のとき左辺は x+yx+y に近づくので x+y≧1x+y\ge1 でなければならない。逆にこの2条件が成り立てば、x+y≧1x+y\ge1, 3x+2y>13x+2y>1 の加重平均である上式は、0<t≦10<t\le1 のすべてで 11 より大きい。よって求める領域は x+y≧1,3x+2y>1.\boxed{x+y\ge1,\qquad 3x+2y>1}. 境界線の交点は (−1,2)(-1,2)。直線 x+y=1x+y=1 上では x>−1x>-1 の半直線が含まれる。一方、直線 3x+2y=13x+2y=1 上で x+y≧1x+y\ge1 も満たすのは x≦−1x\le-1 の半直線だが、厳密不等号のため含まれない。従って交点も含まれない。図では、求める共通領域を網掛けする。

右向きx軸・上向きy軸を持つ座標図で、白丸(−1,2)から左上への破線を3x+2y=1(除く)、右下への実線をx+y=1(含む)と記す。両線の右上側を灰色で塗り「求める領域」と表示する。

この問題で使う考え方

  • 逆変換による直線像の式
  • 階差数列
  • 等比数列の和
  • 極限による必要条件
  • 加重平均による十分条件

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