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筑波大学/2003年度

筑波大学 2003年 数学 第4問解答・解説

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1問題

筑波大学2003年度第4問

行列 A=(a−b33−a)A = \begin{pmatrix} a & -b \\ 3 & 3 - a \end{pmatrix} に対して, 行列 P = A - E が P2=PP^{2} = P を満たしている。ただし, E は 2 次の単位行列とする。

(1) a, b が満たす条件を求めよ。

(2) A の成分がすべて整数のとき, a が満たす条件を求めよ。

(3) A−1=sP+tEA^{-1}=sP+tE を満たす実数 s, t を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)3b=(a−1)(a−2).\quad 3b=(a-1)(a-2).\qquad (2)a≡1,2(mod3)(a=3k+1\quad a\equiv1,2\pmod3\quad (a=3k+1 または 3k+2, k∈Z).3k+2,\space{}k\in\mathbb Z).\qquad (3)s=−12,t=1.\displaystyle \quad s=-\frac12,\quad t=1.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1)P=A−E=(a−1−b32−a).P=A-E=\begin{pmatrix}a-1&-b\\3&2-a\end{pmatrix}. x=a−1x=a-1とおけばP=(x−b31−x),P2−P=(x2−x−3b00(1−x)2−(1−x)−3b).P=\begin{pmatrix}x&-b\\3&1-x\end{pmatrix},\qquad P^2-P=\begin{pmatrix}x^2-x-3b&0\\0&(1-x)^2-(1-x)-3b\end{pmatrix}. ここで(1−x)2−(1−x)=x2−x(1-x)^2-(1-x)=x^2-xなので、P2=PP^2=Pとなる条件はx2−x−3b=0,x^2-x-3b=0, すなわち3b=(a−1)(a−2)3b=(a-1)(a-2)である。

(2)Aの成分がすべて整数ならばa,ba,b はともに整数であり、(1)より3∣(a−1)(a−2)3\mid(a-1)(a-2)。aa を3で割った余りが0なら積の余りは2、余りが1または2なら積は3で割り切れる。したがって必要十分条件はa≡1 または 2(mod3).a\equiv1\text{ または }2\pmod3. 逆に、この条件ならb=(a−1)(a−2)/3b=(a-1)(a-2)/3も整数となる。よって条件はa=3k+1a=3k+1またはa=3k+2a=3k+2(kk は整数)である。

(3)A=P+EA=P+EかつP2=PP^2=PよりA(sP+tE)=(P+E)(sP+tE)=(2s+t)P+tE.A(sP+tE)=(P+E)(sP+tE)=(2s+t)P+tE. これがEEに等しい。(2,1)成分を比べると、PP の同成分は3、EE の同成分は0なので3(2s+t)=03(2s+t)=0、すなわち2s+t=02s+t=0。これを代入するとtE=EtE=E だからt=1t=1、さらにs=−12\displaystyle s=-\frac12 である。実際、P2=PP^2=P より左右どちらの順でも(P+E)(E−12P)=E,(E−12P)(P+E)=E.\displaystyle (P+E)(E-\tfrac12P)=E,\qquad (E-\tfrac12P)(P+E)=E. したがってA−1=E−12P\displaystyle A^{-1}=E-\frac12P。

この問題で使う考え方

  • 約数・倍数
  • 行列を用いた表現

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