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筑波大学/2006年度

筑波大学 2006年 数学 第5問解答・解説

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1問題

筑波大学2006年度第5問

行列 A, B を

A=(12−342−1),B=(3124−21)A = \left( \begin{array}{c c} {1} & {2} \\ {- 3} & {4} \\ {2} & {- 1} \end{array} \right), \qquad B = \left( \begin{array}{c c c} {3} & {1} & {2} \\ {4} & {- 2} & {1} \end{array} \right)

とする。

(1) 次の式のうち,定義されるものは計算し,定義されないものは「定義されない」とかけ。

(ア) A+BA + B (イ) AB (ウ) BA (エ) AA

(2) 2次正方行列 C が C(BA)=(BA)CC(BA)=(BA)C を満たすとき, C=sE+t(BA)C=sE+t(BA) となる実数 s, t が存在することを示せ。ただし, E=(1001)E=\begin{pmatrix}1&0\\0&1\end{pmatrix} とする。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

行列の型と積を直接計算し、可換条件は一般成分の比較で示す。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)(ア) 定義されない,(イ) (11−347−11−2243),(ウ) (4812−1),(エ) 定義されない;(2) C=sE+t(BA), s=d+q8, t=q8\displaystyle \boxed{(1)(ア)\space{}\text{定義されない},\quad (イ)\space{}\begin{pmatrix}11&-3&4\\7&-11&-2\\2&4&3\end{pmatrix},\quad (ウ)\space{}\begin{pmatrix}4&8\\12&-1\end{pmatrix},\quad (エ)\space{}\text{定義されない};\quad (2)\space{}C=sE+t(BA),\space{}s=d+\frac q8,\space{}t=\frac q8}

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) AA は 3×23\times2 行列、BB は 2×32\times3 行列である。したがって、和は同じ型の行列同士でのみ定義されることから A+BA+B は定義されない。また、AAAA は積の内側の次数が 22 と 33 で一致しないので定義されない。 AB=(12−342−1)(3124−21)=(11−347−11−2243).AB= \begin{pmatrix} 1&2\\-3&4\\2&-1 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 3&1&2\\4&-2&1 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 11&-3&4\\ 7&-11&-2\\ 2&4&3 \end{pmatrix}. 一方、 BA=(3124−21)(12−342−1)=(4812−1).BA= \begin{pmatrix} 3&1&2\\4&-2&1 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 1&2\\-3&4\\2&-1 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 4&8\\12&-1 \end{pmatrix}. よって ABAB と BABA は定義され、上の値となる。

(2) M=BA=(4812−1)M=BA=\begin{pmatrix}4&8\\12&-1\end{pmatrix} とおき、 C=(pqrd)C=\begin{pmatrix}p&q\\r&d\end{pmatrix} とする。CM=MCCM=MC の各成分を比較すると 3q=2r,8(p−d)=5q3q=2r,\qquad 8(p-d)=5q を得る(残りの成分の等式はこの2式と同値である)。ここで t=q8,s=d+q8\displaystyle t=\frac q8,\qquad s=d+\frac q8 とおけば sE+tM=(s+4t8t12ts−t)=(d+5q8q3q2d)=(pqrd)=C.\displaystyle sE+tM= \begin{pmatrix} s+4t&8t\\12t&s-t \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} d+\frac{5q}{8}&q\\ \frac{3q}{2}&d \end{pmatrix} = \begin{pmatrix}p&q\\r&d\end{pmatrix} =C. したがって、実数 s,ts,t が存在して C=sE+t(BA)C=sE+t(BA) と表される。

この問題で使う考え方

  • 行列を用いた表現

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