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筑波大学/2009年度

筑波大学 2009年 数学 第5問解答・解説

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1問題

筑波大学2009年度第5問

実数 aa に対し, 行列 A=(a−1a−2a−21−a)A = \begin{pmatrix} a - 1 & a - 2 \\ a - 2 & 1 - a \end{pmatrix} を考える。nn を自然数とし, 座標平面上において, 行列 AnA^n により点 (1,0)(1,0) が点 PnP_n に移り, 点 (0,1)(0,1) が点 QnQ_n に移るものとする。2 点 Pn,QnP_n, Q_n の間の距離を PnQnP_n Q_n で表す。

(1) P1Q1P_{1}Q_{1} を求めよ。

(2) AnA^{n} を a と n を用いて表せ。

(3) n が固定され, a が実数全体を動くとき, PnQnP_{n}Q_{n} の最小値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) P1Q1=4a2−12a+10\quad P_1Q_1=\sqrt{4a^2-12a+10}\quad . (2) q=(a−1)2+(a−2)2\quad q=(a-1)^2+(a-2)^2\quad とおくと、偶数 n\quad n\quad では An=qn/2I\quad A^n=q^{n/2}I\quad 、奇数 n\quad n\quad では An=q(n−1)/2A\quad A^n=q^{(n-1)/2}A\quad 。 (3) PnQn\quad P_nQ_n\quad の最小値は 2(1−n)/2\quad 2^{(1-n)/2}\quad (a=3/2\quad a=3/2\quad のとき)。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

q=(a−1)2+(a−2)2=2(a−32)2+12>0.\displaystyle q=(a-1)^2+(a-2)^2=2\left(a-\frac32\right)^2+\frac12>0. A2=((a−1)2+(a−2)200(a−1)2+(a−2)2)=(q00q)=qI.\begin{aligned} A^2&=\begin{pmatrix}(a-1)^2+(a-2)^2&0\\0&(a-1)^2+(a-2)^2\end{pmatrix}\\ &=\begin{pmatrix}q&0\\0&q\end{pmatrix}=qI. \end{aligned} (1) P1=(a−1,a−2)P_1=(a-1,a-2), Q1=(a−2,1−a)Q_1=(a-2,1-a) なので、P1Q1={(a−1)−(a−2)}2+{(a−2)−(1−a)}2=1+(2a−3)2=4a2−12a+10.P_1Q_1=\sqrt{\{(a-1)-(a-2)\}^2+\{(a-2)-(1-a)\}^2}=\sqrt{1+(2a-3)^2}=\sqrt{4a^2-12a+10}. (2) n=2kn=2k のとき An=(A2)k=qkI=qn/2IA^n=(A^2)^k=q^kI=q^{n/2}I、n=2k+1n=2k+1 のとき An=(A2)kA=qkA=q(n−1)/2AA^n=(A^2)^kA=q^kA=q^{(n-1)/2}A である。したがってAn={qn/2I(n が偶数),q(n−1)/2A(n が奇数).A^n=\begin{cases}q^{n/2}I&(n\text{ が偶数}),\\q^{(n-1)/2}A&(n\text{ が奇数}).\end{cases} (3) AA の2列 (a−1,a−2)(a-1,a-2), (a−2,1−a)(a-2,1-a) は内積が 00 で、それぞれの長さは q\sqrt q である。偶数の場合は An=qn/2IA^n=q^{n/2}I の2列の長さが qn/2q^{n/2}、奇数の場合は An=q(n−1)/2AA^n=q^{(n-1)/2}A の2列の長さが q(n−1)/2q=qn/2q^{(n-1)/2}\sqrt q=q^{n/2} となり、どちらも列どうしは直交する。よってPnQn=2 qn/2=2{2(a−32)2+12}n/2.\displaystyle P_nQ_n=\sqrt{2}\,q^{n/2}=\sqrt{2}\left\{2\left(a-\frac32\right)^2+\frac12\right\}^{n/2}. n≧1n\ge1 では qn/2q^{n/2} は q>0q>0 に関して増加し、qq は a=32\displaystyle a=\frac32 のとき最小値 12\displaystyle \frac12 をとる。したがって、aa が実数全体を動くときの最小値はmin⁡PnQn=2(12)n/2=2(1−n)/2,\displaystyle \min P_nQ_n=\sqrt2\left(\frac12\right)^{n/2}=2^{(1-n)/2}, 最小値は a=32\displaystyle a=\frac32 で得られる。

この問題で使う考え方

  • 行列を用いた表現
  • 二次関数の最大・最小

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