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筑波大学/2010年度

筑波大学 2010年 数学 第5問解答・解説

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1問題

筑波大学2010年度第5問

a を実数とし, A=(a+1a3a+2)A=\begin{pmatrix}a+1 & a \\ 3 & a+2\end{pmatrix} とする。2 点 P(x,y)P(x,y) , Q(X,Y)Q(X,Y) について

(XY)=A(xy)\displaystyle \binom{X}{Y} = A \binom{x}{y}

が成り立つとき, PはAによりQに移るという。

(1) 原点以外の点で, A によりそれ自身に移るものが存在するとき, a を求めよ。

(2) 次の条件(*)をみたす a, k を求めよ。

(*) 直線 ℓ:y=kx+1\ell: y = kx + 1 上のすべての点は, A により ℓ\ell 上の点に移る。

(3) (*)をみたす a, k に対し, 直線 ℓ\ell 上の点で, A によりそれ自身に移るものを求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) a=0 または 2,(2) (a,k)=(2,32),(3) P=(−25,25)\displaystyle \boxed{(1)\space{}a=0\space{}\text{または}\space{}2,\quad (2)\space{}(a,k)=(2,\frac32),\quad (3)\space{}P=(-\frac25,\frac25)}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 点 P(x,y)P(x,y) がそれ自身に移るなら (a+1)x+ay=x,3x+(a+2)y=y,(a+1)x+ay=x,\qquad 3x+(a+2)y=y, すなわち a(x+y)=0,3x+(a+1)y=0.a(x+y)=0,\qquad 3x+(a+1)y=0. 原点以外の解を考える。a=0a=0 のとき第2式は 3x+y=03x+y=0 となり、例えば (x,y)=(1,−3)(x,y)=(1,-3) が解である。a≠0a\ne0 のとき第1式から y=−xy=-x。これを第2式に代入すると (2−a)x=0(2-a)x=0 である。原点以外なら x≠0x\ne0 なので a=2a=2。逆に a=2a=2 なら y=−xy=-x の点は固定される。よって a=0,2a=0,2。

(2) 直線上の点を (x,kx+1)(x,kx+1) と置く。移った点の座標は X=(a+1+ak)x+a,Y=(3+k(a+2))x+a+2.X=(a+1+ak)x+a,\qquad Y=(3+k(a+2))x+a+2. 全ての xx について移った点も直線上にあるためには Y=kX+1Y=kX+1 が恒等的に成り立つ。定数項と xx の係数を比べると a+2=ka+1,3+k(a+2)=k(a+1+ak).a+2=ka+1,\qquad 3+k(a+2)=k(a+1+ak). 前者は a(k−1)=1a(k-1)=1。これを後者に使うと 3+k=ak23+k=ak^2 なので 3+k=k2k−1,(3+k)(k−1)=k2,\displaystyle 3+k=\frac{k^2}{k-1},\qquad (3+k)(k-1)=k^2, よって 2k−3=02k-3=0、すなわち k=32\displaystyle k=\frac32、a=2a=2。これらを元の2式に代入すれば両方成立する。

(3) a=2a=2 のとき固定点の条件は第1式から x+y=0x+y=0(第2式も同じ条件)。また直線は y=32x+1\displaystyle y=\frac32x+1 だから −x=32x+1よりx=−25,y=25.\displaystyle -x=\frac32x+1\quad\text{より}\quad x=-\frac25,\quad y=\frac25. したがって求める点は (−25,25)\displaystyle \boxed{(-\frac25,\frac25)}。元の写像で確認すると X=3(−25)+2(25)=−25\displaystyle X=3(-\frac25)+2(\frac25)=-\frac25、Y=3(−25)+4(25)=25\displaystyle Y=3(-\frac25)+4(\frac25)=\frac25 で、確かに固定される。

この問題で使う考え方

  • 2×2行列積の成分計算
  • 係数比較
  • 連立一次方程式

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