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筑波大学/2011年度

筑波大学 2011年 数学 第5問解答・解説

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1問題

筑波大学2011年度第5問

実数を成分とする行列 A=(abcd)A = \begin{pmatrix} a & b \\ c & d \end{pmatrix} を考える。座標平面上の 2 点 P(x,y)P(x, y) , Q(u,v)Q(u, v) について等式

(uv)=A(xy)\displaystyle \binom{u}{v} = A \binom{x}{y}

が成り立つとき, 行列Aにより点Pは点Qに移るという。

点(1, 3)は行列Aにより点(10, 10)に移り, さらに等式

A2−7A+10E=OA ^ {2} - 7 A + 10E = O

が成り立つものとする。ただし, E=(1001)E=\begin{pmatrix}1&0\\0&1\end{pmatrix} , O=(0000)O=\begin{pmatrix}0&0\\0&0\end{pmatrix} である。 このとき,以下の問いに答えよ。

(1) 行列 A により点 (10, 10) が移る点の座標を求めよ。

(2) 実数 a, b, c, d の値を求めよ。

(3) 次の条件(*)を満たす直線ℓの方程式を求めよ。

(*) 直線 ℓ\ell 上のすべての点が行列 A により ℓ\ell 上の点に移る。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

行列の二次関係から既知ベクトルの次の像を計算し、一次方程式で行列を特定する。最後は直線を傾きと切片で表して不変条件を比較する。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)(60,40).\quad (60,40).\qquad (2)a=4, b=2, c=1, d=3.\quad a=4,\space{}b=2,\space{}c=1,\space{}d=3.\qquad (3)ℓ: y=−x\quad \ell:\space{}y=-x\quadまたはy=x2.\displaystyle \quad y=\frac{x}{2}.

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) v=(13), w=Av=(1010) とおく。A2−7A+10E=O より A2=7A−10E だから、Aw=A2v=7Av−10v=7(1010)−10(13)=(6040).よって求める点は (60,40) である。(2) A=(abcd) とする。 A(13)=(1010) から a+3b=10, c+3d=10. また (1) より A(1010)=(6040) なので a+b=6, c+d=4.a+b=6 と a+3b=10 を解くと b=2, a=4. c+d=4 と c+3d=10 を解くと d=3, c=1. 実際、A=(4213) では A2=(1814711) であり A2−7A+10E=O も満たす。(3) (X,Y)=A(x,y)=(4x+2y, x+3y) とする。垂直でない直線を y=mx+k とおくと、その上の点が移った先も同じ直線上にある条件はx+3(mx+k)=m{4x+2(mx+k)}+kがすべての x で成立することである。係数比較により 1+3m=4m+2m2,3k=2mk+k. 前者は (2m−1)(m+1)=0 より m=12 または m=−1。後者は 2(1−m)k=0 であり、どちらの m も 1 でないので k=0.垂直線 x=c は X=4c+2y がその上で変化するため不変でない。よって不変な直線は y=x2 と y=−x の二つである。\displaystyle \text{(1) }\boldsymbol{v}=\binom13,\ \boldsymbol{w}=A\boldsymbol{v}=\binom{10}{10}\text{ とおく。}A^2-7A+10E=O\text{ より }A^2=7A-10E\text{ だから、}\\A\boldsymbol{w}=A^2\boldsymbol{v}=7A\boldsymbol{v}-10\boldsymbol{v}=7\binom{10}{10}-10\binom13=\binom{60}{40}.\\\text{よって求める点は }(60,40)\text{ である。}\\\text{(2) }A=\begin{pmatrix}a&b\\c&d\end{pmatrix}\text{ とする。}\ A\binom13=\binom{10}{10}\text{ から }a+3b=10,\ c+3d=10.\text{ また (1) より }A\binom{10}{10}=\binom{60}{40}\text{ なので }a+b=6,\ c+d=4.\\a+b=6\text{ と }a+3b=10\text{ を解くと }b=2,\ a=4.\ c+d=4\text{ と }c+3d=10\text{ を解くと }d=3,\ c=1.\text{ 実際、}A=\begin{pmatrix}4&2\\1&3\end{pmatrix}\text{ では }A^2=\begin{pmatrix}18&14\\7&11\end{pmatrix}\text{ であり }A^2-7A+10E=O\text{ も満たす。}\\\text{(3) }(X,Y)=A(x,y)=(4x+2y,\ x+3y)\text{ とする。垂直でない直線を }y=mx+k\text{ とおくと、その上の点が移った先も同じ直線上にある条件は}\\x+3(mx+k)=m\{4x+2(mx+k)\}+k\quad\text{がすべての }x\text{ で成立することである。}\\\text{係数比較により }1+3m=4m+2m^2,\quad 3k=2mk+k.\text{ 前者は }(2m-1)(m+1)=0\text{ より }m=\frac12\text{ または }m=-1\text{。後者は }2(1-m)k=0\text{ であり、どちらの }m\text{ も }1\text{ でないので }k=0.\\\text{垂直線 }x=c\text{ は }X=4c+2y\text{ がその上で変化するため不変でない。よって不変な直線は }y=\frac{x}{2}\text{ と }y=-x\text{ の二つである。}

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