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筑波大学/2012年度

筑波大学 2012年 数学 第1問解答・解説

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1問題

筑波大学2012年度第1問

x の方程式 ∣log⁡10x∣=px+q\left|\log_{10}x\right|=px+q (p, q は実数)が3つの相異なる正の解をもち, 次の2つの条件を満たすとする。

(I) 3つの解の比は, 1 : 2 : 3 である。 (Ⅱ) 3つの解のうち最小のものは, 12\displaystyle \frac{1}{2} より大きく, 1より小さい。

このとき, A=log⁡102A = \log_{10} 2 , B=log⁡103B = \log_{10} 3 とおき, p と q を A と B を用いて表せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • p
    2(B−A)3\displaystyle \frac{2(B-A)}{\sqrt3}
  • q
    2A−3B/2

3解答

解答を見る途中式つきの解答

3つの解のうち最小のものを rr とおく。解の比と範囲から、3つの解は r,2r,3r,12<r<1\displaystyle r,\quad 2r,\quad 3r,\qquad \frac12<r<1 であり、r<1<2r<3rr<1<2r<3r となる。従って元の方程式の両辺を各解で評価すると pr+q=−log⁡10r,2pr+q=log⁡10(2r),3pr+q=log⁡10(3r).pr+q=-\log_{10}r,\quad 2pr+q=\log_{10}(2r),\quad 3pr+q=\log_{10}(3r). これらの点は y=px+qy=px+q 上にあるので、隣り合う2区間の傾きは等しい。 log⁡10(2r)+log⁡10rr=log⁡10(3r)−log⁡10(2r)r.\displaystyle \frac{\log_{10}(2r)+\log_{10}r}{r} =\frac{\log_{10}(3r)-\log_{10}(2r)}{r}. 対数の性質を用いると log⁡10(2r2)=log⁡1032,\displaystyle \log_{10}(2r^2)=\log_{10}\frac32, 従って r=3/2r=\sqrt3/2(正の平方根をとる)。これは 1/2<r<11/2<r<1 を満たす。

A=log⁡102A=\log_{10}2, B=log⁡103B=\log_{10}3 より、2つ目と3つ目の式の差をとると pr=log⁡1032=B−A,∴p=2(B−A)3.\displaystyle pr=\log_{10}\frac32=B-A, \quad\therefore\quad p=\frac{2(B-A)}{\sqrt3}. また log⁡10r=B/2−A\log_{10}r=B/2-A なので、最初の式から q=−log⁡10r−pr=−(B2−A)−(B−A)=2A−32B.\displaystyle q=-\log_{10}r-pr =-\left(\frac B2-A\right)-(B-A) =2A-\frac32B.

十分性と解の個数の確認. B>AB>A だから p=2(B−A)3>0,pr=B−A=log⁡1032,r2=34,\displaystyle p=\frac{2(B-A)}{\sqrt3}>0,\qquad pr=B-A=\log_{10}\frac32, \qquad r^2=\frac34, である。また q=−log⁡10r−prq=-\log_{10}r-pr である。まず pr+q=−log⁡10r=∣log⁡10r∣pr+q=-\log_{10}r=|\log_{10}r| なので x=rx=r は方程式の解である。さらに r2=3/4r^2=3/4 を使うと 2pr+q=log⁡1032−log⁡10r=log⁡1032r=log⁡10(2r),\displaystyle 2pr+q=\log_{10}\frac32-\log_{10}r =\log_{10}\frac{3}{2r}=\log_{10}(2r), 3pr+q=2log⁡1032−log⁡10r=log⁡1094r=log⁡10(3r).\displaystyle 3pr+q=2\log_{10}\frac32-\log_{10}r =\log_{10}\frac{9}{4r}=\log_{10}(3r). r>1/2r>1/2 より 2r,3r>12r,3r>1 なので、これらもそれぞれ x=2r,3rx=2r,3r における方程式の解である。

これ以外の正の解がないことを示す。0<x≦10<x\le1 では方程式は f−(x)=−log⁡10x−px−q=0f_-(x)=-\log_{10}x-px-q=0 と同値であり、 f−′(x)=−1xln⁡10−p<0.\displaystyle f_-'(x)=-\frac{1}{x\ln 10}-p<0. 従ってこの範囲で解は高々1つである。既に 1/2<r<11/2<r<1 を満たす rr が解なのでそれが唯一であり、特に単調減少性から f−(1)<f−(r)=0f_-(1)<f_-(r)=0 となるため x=1x=1 は解ではない。

x>1x>1 では方程式は f+(x)=log⁡10x−px−q=0f_+(x)=\log_{10}x-px-q=0 と同値である。この関数は f+′′(x)=−1x2ln⁡10<0\displaystyle f_+''(x)=-\frac{1}{x^2\ln 10}<0 を満たすので導関数は xx が増えると必ず小さくなり、f+f_+ のグラフは上に凸で、異なる2点を結ぶ線分よりもその間で必ず上にある。このため、区間内で相異なる3つの零点をもつことはない。実際、両端の零点を結ぶ線分の高さは0なので、その間の関数値は0より大きくなるからである。従って x>1x>1 の解は高々2つであり、既に異なる2つの解 2r,3r2r,3r があるのでこれらがすべてである。以上より、得られた p,qp,q に対して元の方程式は正の解をちょうど r,2r,3rr,2r,3r の3つだけもつ。

この問題で使う考え方

  • 常用対数の性質
  • 同一直線上の点の傾き比較
  • 方程式への代入

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