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筑波大学/2017年度

筑波大学 2017年 数学 第5問解答・解説

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1問題

筑波大学2017年度第5問

xy 平面において, x 座標と y 座標がともに整数である点を格子点という。また, 実数 a に対して, a 以下の最大の整数を [a] で表す。記号 [ ] をガウス記号という。以下の問いでは N を自然数とする。

(1) n を 0≦n≦N0 \leq n \leq N を満たす整数とする。点 (n,0)(n, 0) と点 (n,Nsin⁡(πn2N))\displaystyle \left(n, N \sin\left(\frac{\pi n}{2N}\right)\right) を結ぶ線分上にある格子点の個数をガウス記号を用いて表せ。

(2) 直線 y = x と, x 軸, および直線 x = N で囲まれた領域(境界を含む)にある格子点の個数を A(N) とおく。このとき A(N) を求めよ。

(3) 曲線 y=Nsin⁡(πx2N)(0≦x≦N)\displaystyle y = N \sin\left(\frac{\pi x}{2N}\right) (0 \leq x \leq N) と, x 軸, および直線 x = N で囲まれた領域(境界を含む)にある格子点の個数を B(N)B(N) とおく。(2) の A(N)A(N) に対して lim⁡N→∞B(N)A(N)\displaystyle \lim\limits _{N \to \infty} \frac{B(N)}{A(N)} を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

格子点を各整数 x で縦に数え、(2)は整数の和にする。(3)ではガウス記号の累積誤差が O(N) であることを使い、正規化した高さの和を正弦関数の定積分へ移す。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)[Nsin⁡(πn2N)]+1.\displaystyle (1)\quad \left[N\sin\left(\frac{\pi n}{2N}\right)\right]+1.
    (2)A(N)=(N+1)(N+2)2.\displaystyle (2)\quad A(N)=\frac{(N+1)(N+2)}2.
    (3)lim⁡N→∞B(N)A(N)=4π.\displaystyle (3)\quad \displaystyle\lim\limits _{N\to\infty}\frac{B(N)}{A(N)}=\frac4\pi.

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 0≦n≦N0\le n\le N より Nsin⁡(πn2N)≧0\displaystyle N\sin\left(\frac{\pi n}{2N}\right)\ge0。線分は縦線 x=nx=n 上で y=0y=0 から y=Nsin⁡(πn2N)\displaystyle y=N\sin\left(\frac{\pi n}{2N}\right) までを含む。したがって格子点の yy 座標は 0,1,…,[Nsin⁡(πn2N)]\displaystyle 0,1,\ldots,\left[N\sin\left(\frac{\pi n}{2N}\right)\right] であり、その個数は [Nsin⁡(πn2N)]+1\displaystyle \left[N\sin\left(\frac{\pi n}{2N}\right)\right]+1 である。

(2) 領域内の格子点は、各整数 n=0,1,…,Nn=0,1,\ldots,N について x=nx=n、0≦y≦n0\le y\le n を満たす。よって A(N)=∑n=0N(n+1)=(N+1)(N+2)2.\displaystyle A(N)=\sum\limits _{n=0}^{N}(n+1)=\frac{(N+1)(N+2)}2.

(3) 各整数 n=0,1,…,Nn=0,1,\ldots,N に対して曲線の高さは Nsin⁡(πn2N)\displaystyle N\sin\left(\frac{\pi n}{2N}\right) なので B(N)=∑n=0N([Nsin⁡(πn2N)]+1).\displaystyle B(N)=\sum\limits _{n=0}^{N}\left(\left[N\sin\left(\frac{\pi n}{2N}\right)\right]+1\right). ガウス記号の誤差は各項で1未満だから B(N)=N∑n=0Nsin⁡(πn2N)+O(N).\displaystyle B(N)=N\sum\limits _{n=0}^{N}\sin\left(\frac{\pi n}{2N}\right)+O(N). 従って、連続関数のリーマン和より lim⁡N→∞B(N)N2=∫01sin⁡(πt2) dt=2π.\displaystyle \lim\limits _{N\to\infty}\frac{B(N)}{N^2} =\int_0^1\sin\left(\frac{\pi t}{2}\right)\,dt =\frac2\pi. 一方 lim⁡N→∞A(N)N2=12.\displaystyle \lim\limits _{N\to\infty}\frac{A(N)}{N^2}=\frac12. ゆえに lim⁡N→∞B(N)A(N)=2/π1/2=4π.\displaystyle \lim\limits _{N\to\infty}\frac{B(N)}{A(N)}=\frac{2/\pi}{1/2}=\frac4\pi.

この問題で使う考え方

  • 総和記号と数列の和
  • 関数の極限
  • 三角・指数・対数関数等の積分
  • 曲線で囲まれた面積

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