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筑波大学/2017年度

筑波大学 2017年 数学 第6問解答・解説

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1問題

筑波大学2017年度第6問

0<a<π2\displaystyle 0 < a < \frac{\pi}{2} とする。複素数平面上において,原点を中心とする半径1の円の上に異なる5点 P1(w1)P_{1}(w_{1}) , P2(w2)P_{2}(w_{2}) , P3(w3)P_{3}(w_{3}) , P4(w4)P_{4}(w_{4}) , P5(w5)P_{5}(w_{5}) が反時計まわりに並んでおり,次の2つの条件(I),(II)を満たすとする。

(I) (cos⁡2a)(w2−w1)2+(sin⁡2a)(w5−w1)2=0(\cos^{2}a)(w_{2}-w_{1})^{2}+(\sin^{2}a)(w_{5}-w_{1})^{2}=0 が成り立つ。 (II) w3w2\displaystyle \frac{w_{3}}{w_{2}} と −w4w2\displaystyle -\frac{w_{4}}{w_{2}} は方程式 z2−3z+1=0z^{2}-\sqrt{3}z+1=0 の解である。

また、五角形 P1P2P3P4P5P_{1}P_{2}P_{3}P_{4}P_{5} の面積を S とする。以下の問いに答えよ。

(1) 五角形 P1P2P3P4P5P_{1}P_{2}P_{3}P_{4}P_{5} の頂点 P1P_{1} における内角 ∠P5P1P2\angle P_{5}P_{1}P_{2} を求めよ。

(2) S を a を用いて表せ。

(3) R=∣w1+w2+w3+w4+w5∣R = |w_{1} + w_{2} + w_{3} + w_{4} + w_{5}| とする。このとき, R2+2SR^{2} + 2S は a の値によらないことを示せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) π2,\displaystyle (1)\space{}\frac{\pi}{2},
    (2) S=sin⁡2a+12+34,\displaystyle (2)\space{}S=\sin2a+\frac12+\frac{\sqrt3}{4},
    (3) R2+2S=3+32.\displaystyle (3)\space{}R^2+2S=3+\frac{\sqrt3}{2}.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

各点の偏角を反時計回り順に θ1<θ2<θ3<θ4<θ5<θ1+2π\theta_1<\theta_2<\theta_3<\theta_4<\theta_5<\theta_1+2\pi とし、隣り合う点の偏角差を δ1,…,δ5>0\delta_1,\ldots,\delta_5>0 とする。特に δ1=θ2−θ1\delta_1=\theta_2-\theta_1、δ5=θ1+2π−θ5\delta_5=\theta_1+2\pi-\theta_5 である。

単位円の弦の表示から w2−w1w5−w1=sin⁡(δ1/2)sin⁡(δ5/2)ei(θ2−θ5)/2.\displaystyle \frac{w_2-w_1}{w_5-w_1} =\frac{\sin(\delta_1/2)}{\sin(\delta_5/2)}e^{i(\theta_2-\theta_5)/2}. 条件 (I) よりこの比の2乗は −tan⁡2a-\tan^2a である。比の偏角 (θ2−θ5)/2(\theta_2-\theta_5)/2 は (−π,0)(-\pi,0) にあるので、比は −itan⁡a-i\tan a となる。従って θ5−θ2=π.\theta_5-\theta_2=\pi.

(1) これより P2P5P_2P_5 は直径である。円周角の定理(またはタレスの定理)から ∠P5P1P2=π2.\displaystyle \boxed{\angle P_5P_1P_2=\frac\pi2}.

(2) 方程式 z2−3z+1=0z^2-\sqrt3z+1=0 の根は eiπ/6e^{i\pi/6} と e−iπ/6e^{-i\pi/6} である。(II) と頂点の順序より θ3−θ2=π6.\displaystyle \theta_3-\theta_2=\frac\pi6. また w4/w2w_4/w_2 は ei5π/6e^{i5\pi/6} または ei7π/6e^{i7\pi/6} であるが、P3,P4,P5P_3,P_4,P_5 の順に並び θ5−θ2=π\theta_5-\theta_2=\pi だから θ4−θ2=5π/6\theta_4-\theta_2=5\pi/6 でなければならない。従って δ2=π6,δ3=2π3,δ4=π6.\displaystyle \delta_2=\frac\pi6,\quad \delta_3=\frac{2\pi}{3},\quad \delta_4=\frac\pi6. さらに、上の弦の比の絶対値より sin⁡(δ1/2)sin⁡(δ5/2)=tan⁡a.\displaystyle \frac{\sin(\delta_1/2)}{\sin(\delta_5/2)}=\tan a. θ5−θ2=π\theta_5-\theta_2=\pi から δ1+δ5=π\delta_1+\delta_5=\pi なので、sin⁡(δ5/2)=cos⁡(δ1/2)\sin(\delta_5/2)=\cos(\delta_1/2)。よって tan⁡(δ1/2)=tan⁡a\tan(\delta_1/2)=\tan a。両角は (0,π/2)(0,\pi/2) にあるから δ1=2a,δ5=π−2a.\delta_1=2a,\qquad\delta_5=\pi-2a. 原点から五角形を三角形に分けた面積は、単位円の中心角 δj\delta_j に対応する三角形の面積 12sin⁡δj\displaystyle \frac12\sin\delta_j の和である。したがって S=12(sin⁡2a+sin⁡π6+sin⁡2π3+sin⁡π6+sin⁡(π−2a))=sin⁡2a+12+34.\displaystyle \begin{aligned} S&=\frac12\left(\sin2a+\sin\frac\pi6+\sin\frac{2\pi}{3}+\sin\frac\pi6+\sin(\pi-2a)\right)\\ &=\boxed{\sin2a+\frac12+\frac{\sqrt3}{4}}. \end{aligned}

(3) 全点を w1‾\overline{w_1} 倍しても RR と面積は変わらないので w1=1w_1=1 としてよい。各偏角は 0,2a,2a+π6,2a+5π6,2a+π.\displaystyle 0,\quad 2a,\quad 2a+\frac\pi6,\quad 2a+\frac{5\pi}{6},\quad 2a+\pi. 従って w1+w2+w3+w4+w5=1+e2ia(1+eiπ/6+ei5π/6+eiπ)=1+ie2ia,\begin{aligned} w_1+w_2+w_3+w_4+w_5 &=1+e^{2ia}\left(1+e^{i\pi/6}+e^{i5\pi/6}+e^{i\pi}\right)\\ &=1+ie^{2ia}, \end{aligned} したがって R2=∣1+ie2ia∣2=2−2sin⁡2a.R^2=|1+ie^{2ia}|^2=2-2\sin2a. これと (2) の結果を合わせれば R2+2S=3+32,\displaystyle \boxed{R^2+2S=3+\frac{\sqrt3}{2}}, となり、aa によらない。

この問題で使う考え方

  • 複素数の極形式
  • 円周角の定理
  • 単位円の弦の表示
  • 三角形の面積和

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