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筑波大学/2023年度

筑波大学 2023年 数学 第6問解答・解説

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1問題

筑波大学2023年度第6問

iを虚数単位とする。複素数平面に関する以下の問いに答えよ。

(1) 等式 ∣z+2∣=2∣z−1∣|z + 2| = 2|z - 1| を満たす点 z の全体が表す図形は円であることを示し、その円の中心と半径を求めよ。

(2) 等式

{∣z+2∣−2∣z−1∣}∣z+6i∣=3{∣z+2∣−2∣z−1∣}∣z−2i∣\{| z + 2 | - 2 | z - 1 | \} | z + 6 i | = 3 \{| z + 2 | - 2 | z - 1 | \} | z - 2 i |

を満たす点zの全体が表す図形をSとする。このときSを複素数平面上に図示せよ。

(3) 点 z が (2) における図形 S 上を動くとき, w=1z\displaystyle w = \frac{1}{z} で定義される点 w が描く図形を複素数平面上に図示せよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

複素数を直交座標に移して距離条件を円の方程式にする。共通因子から二つの円を得る。逆数変換では w=u+iv として z=1/w を座標に代入し、円周の像を直線として求める。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) 中心 (2,0),半径 2.2.\qquad (2) S: (x−2)2+y2=4 S:\space{}(x-2)^2+y^2=4\space{} または x2+(y−3)2=9, \space{}x^2+(y-3)^2=9,\space{} 交点 (0,0), (36/13,24/13).
    (3) Re⁡(w)=14 \displaystyle \operatorname{Re}(w)=\frac14\space{} または Im⁡(w)=−16\displaystyle \space{}\operatorname{Im}(w)=-\frac16(二直線全体).

4解答

解答を見る途中式つきの解答

〔6〕複素数 z=x+iyz=x+iy(x,y は実数x,y\text{ は実数})とする。図示のための二つの実平面座標を明記し、各小問の集合の全体を表す。  (1) 両辺は非負なので二乗してよい。 ∣z+2∣=2∣z−1∣すなわち(x+2)2+y2=4{(x−1)2+y2}.|z+2|=2|z-1|\quad\text{すなわち}\quad (x+2)^2+y^2=4\{(x-1)^2+y^2\}. 展開・整理すると x2−4x+y2=0x^2-4x+y^2=0、すなわち (x−2)2+y2=4.(x-2)^2+y^2=4. これは中心 (2,0)(2,0)、半径 22 の円である。  (2) A=∣z+2∣−2∣z−1∣A=|z+2|-2|z-1| とおくと、問題の等式は A(∣z+6i∣−3∣z−2i∣)=0A\bigl(|z+6i|-3|z-2i|\bigr)=0 と同値である。実数の積が0になる条件から、A=0A=0 または ∣z+6i∣=3∣z−2i∣|z+6i|=3|z-2i|。前者は (1) の円である。後者を二乗して整理すると x2+(y+6)2=9{x2+(y−2)2}すなわちx2+y2−6y=0すなわちx2+(y−3)2=9.x^2+(y+6)^2=9\{x^2+(y-2)^2\}\quad\text{すなわち}\quad x^2+y^2-6y=0\quad\text{すなわち}\quad x^2+(y-3)^2=9. よって SS は中心 (2,0)(2,0)・半径 22 の円と、中心 (0,3)(0,3)・半径 33 の円との和集合(両円の円周全体)である。交点は両円の式 x2+y2−4x=0x^2+y^2-4x=0 と x2+y2−6y=0x^2+y^2-6y=0 を引いて 2x=3y2x=3y として求める。y=2x/3y=2x/3 を代入すると x(13x/9−4)=0x(13x/9-4)=0 だから、交点は (0,0)(0,0) と (36/13,24/13)(36/13,24/13)。添付するS図の円弧はどちらも全周で、交点はこの2点である。  (3) z=0z=0 は両方の円に属するが w=1/zw=1/z はそこで定義されないため、変換対象は SS から原点を除いた部分である。w=u+ivw=u+iv とおけば(w≠0w\ne0)z=1/w=(u−iv)/(u2+v2)z=1/w=(u-iv)/(u^2+v^2)、従って x=u/(u2+v2), y=−v/(u2+v2)x=u/(u^2+v^2),\ y=-v/(u^2+v^2)。 x2+y2−4x=0すなわち1−4uu2+v2=0すなわちu=14,\displaystyle x^2+y^2-4x=0\quad\text{すなわち}\quad \frac{1-4u}{u^2+v^2}=0\quad\text{すなわち}\quad u=\frac14, また x2+y2−6y=0すなわち1+6vu2+v2=0すなわちv=−16.\displaystyle x^2+y^2-6y=0\quad\text{すなわち}\quad \frac{1+6v}{u^2+v^2}=0\quad\text{すなわち}\quad v=-\frac16. 逆に、直線 u=1/4u=1/4 上の点も直線 v=−1/6v=-1/6 上の点も w=0w=0 ではないので z=1/wz=1/w が定まり、対応する円の式を満たす。したがって像は複素平面内の直線 Re⁡w=1/4\operatorname{Re}w=1/4 と Im⁡w=−1/6\operatorname{Im}w=-1/6 の全体の和集合である。直線に端点・除外点はなく、交点は w=1/4−i/6w=1/4-i/6。両図の境界・無限方向・原点除外を図版とmetaに記録する。

(2) の図

見出しは「S:2つの円の円周全体の和集合」。薄い格子のある xy 平面に、赤い円 C2(中心 (0, 3) の赤い点、半径 3)と青い円 C1(中心 (2, 0) の青い点、半径 2)を描き、2円の交点を黒丸 O(0, 0) と P(36/13, 24/13) で示す。x軸の目盛は −5 から 5、y軸の目盛は −2 から 6 で、C1 はy軸に、C2 はx軸に原点で接する。下に凡例「C1:(x−2)²+y²=4(中心 (2, 0)、半径 2)」「C2:x²+(y−3)²=9(中心 (0, 3)、半径 3)」と「両方の円の円周全体を含む。交点は O と P。」の注記がある。

(3) の図

見出しは「w 平面における像」。薄い格子のある複素数平面(横軸 Re w、縦軸 Im w、原点O)に、青い縦の直線 Re w=1/4 と赤い横の直線 Im w=−1/6 を両端に矢印を付けて描き、交点に黒丸と (1/4, −1/6) のラベルがある。Re w の目盛は −3 から 3、Im w の目盛は −2、−1、1、2。下に凡例「Re w=1/4(Im w はすべての実数)」「Im w=−1/6(Re w はすべての実数)」と、「どちらも直線全体で、端点も除かれる点もない。」の注記がある。

この問題で使う考え方

  • 円の方程式
  • 複素数平面

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