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筑波大学/2005年度

筑波大学 2005年 数学 第4問解答・解説

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1問題

筑波大学2005年度第4問

2次正方行列 P=(pqr1)P = \begin{pmatrix} p & q \\ r & 1 \end{pmatrix} について,次の問いに答えよ。

(1) P が逆行列をもたなければ (q1)=k(pr)\begin{pmatrix} q \\ 1 \end{pmatrix} = k \begin{pmatrix} p \\ r \end{pmatrix} となる k が存在するか, または (pr)=(00)\begin{pmatrix} p \\ r \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \end{pmatrix} であることを示せ。

(2) 条件 A2=O,A(pr)=(q1)A^{2}=O,\quad A\begin{pmatrix}p\\r\end{pmatrix}=\begin{pmatrix}q\\1\end{pmatrix} を満たす 2 次正方行列 A が存在するとき, Pは逆行列をもつことを示せ。

(3) A=(24−1−2)A = \begin{pmatrix} 2 & 4 \\ -1 & -2 \end{pmatrix} のとき A(pr)=(q1)A \begin{pmatrix} p \\ r \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} q \\ 1 \end{pmatrix} となるような p, q, r を 1 組求 め, P−1APP^{-1}AP を計算せよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) (q,1)T=k(p,r)T\quad (q,1)^{\mathsf T}=k(p,r)^{\mathsf T}\quad となる k\quad k\quad が存在するか、または (p,r)T=0\quad (p,r)^{\mathsf T}=0\quad 。 (2) P\quad P\quad は可逆。 (3) (p,q,r)=(−1,−2,0)\quad (p,q,r)=(-1,-2,0)\quad 、P−1AP=(0010)\quad P^{-1}AP=\begin{pmatrix}0&0\\1&0\end{pmatrix}\quad .

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) PP の列を u=(p,r)Tu=(p,r)^{\mathsf T}, v=(q,1)Tv=(q,1)^{\mathsf T} とする。逆行列がないことから p−qr=0p-qr=0。もし r=0r=0 なら p=0p=0 なので u=0u=0。そうでなければ r≠0r\ne0 で、p=qrp=qr より v=(q,1)T=1r(p,r)T.\displaystyle v=(q,1)^{\mathsf T}=\frac1r(p,r)^{\mathsf T}. よって所要の二者択一が成り立つ。

(2) Au=vAu=v で v≠0v\ne0 である。もし PP が逆行列をもたなければ (1) より u=0u=0 または v=kuv=ku となる。u=0u=0 なら Au=0≠vAu=0\ne v となり矛盾する。v=kuv=ku なら k≠0k\ne0 であり、A2u=0A^2u=0 から Av=0Av=0 となる。一方 Av=A(ku)=kAu=kv≠0Av=A(ku)=kAu=kv\ne0 で矛盾する。したがって PP は逆行列をもつ。

(3) A(p,r)T=(q,1)TA(p,r)^{\mathsf T}=(q,1)^{\mathsf T} は 2p+4r=q,−p−2r=12p+4r=q,\qquad -p-2r=1 を与える。r=0r=0 と選べば p=−1,q=−2p=-1,q=-2 である。このとき P=(−1−201),P2=I,AP=(−2010).P=\begin{pmatrix}-1&-2\\0&1\end{pmatrix},\quad P^2=I,\quad AP=\begin{pmatrix}-2&0\\1&0\end{pmatrix}. ゆえに P−1=PP^{-1}=P であり、 P−1AP=(0010).P^{-1}AP=\begin{pmatrix}0&0\\1&0\end{pmatrix}.

行列式 p−qrp-qr を零とする条件から第1列が零か第2列が第1列の定数倍であることを直接示す。次に A2=OA^2=O と Au=vAu=v がその両方を排除する。最後は条件を満たす簡単な一組を選び、逆行列と行列積を成分で計算した。

この問題で使う考え方

  • 2×2行列の直接計算
  • 行列の列ベクトル
  • 行列積

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