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筑波大学/2015年度

筑波大学 2015年 数学 第6問解答・解説

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1問題

筑波大学2015年度第6問

α\alpha を実数でない複素数とし, β\beta を正の実数とする。以下の問いに答えよ。ただし, 複素数 w に対してその共役複素数を w‾\overline{w} で表す。

(1) 複素数平面上で, 関係式 αzˉ+αˉz=∣z∣2\alpha\bar{z} + \bar{\alpha}z = |z|^{2} を満たす複素数 z の描く図形を C とする。このとき, C は原点を通る円であることを示せ。

(2) 複素数平面上で, (z−α)(β−αˉ)(z - \alpha)(\beta - \bar{\alpha}) が純虚数となる複素数 z の描く図形を L とする。L は (1) で定めた C と 2 つの共有点をもつことを示せ。また, その 2 点を P, Q とするとき, 線分 PQ の長さを α\alpha と αˉ\bar{\alpha} を用いて表せ。

(3) β の表す複素数平面上の点を R とする。(2) で定めた点 P, Q と点 R を頂点とする三角形が正三角形であるとき, β を α と α‾\overline{\alpha} を用いて表せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) C: ∣z−α∣=∣α∣C:\ |z-\alpha|=|\alpha|、中心 α\alpha・半径 ∣α∣|\alpha| の原点を通る円。 (2) LL は α\alpha を通り、CC と直径 PQ=2ααˉPQ=2\sqrt{\alpha\bar\alpha} で交わる。 (3) β=α+αˉ+(α+αˉ)2+8ααˉ2\displaystyle\beta=\frac{\alpha+\bar\alpha+\sqrt{(\alpha+\bar\alpha)^2+8\alpha\bar\alpha}}2。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 与えられた式を平方完成すると ∣z−α∣2=(z−α)(zˉ−αˉ)=∣z∣2−αzˉ−αˉz+ααˉ=∣α∣2.|z-\alpha|^2=(z-\alpha)(\bar z-\bar\alpha) =|z|^2-\alpha\bar z-\bar\alpha z+\alpha\bar\alpha =|\alpha|^2. したがって CC は中心 α\alpha、半径 ∣α∣|\alpha| の円である。z=0z=0 はこの式を満たすので、CC は原点を通る。

(2) β−αˉ≠0\beta-\bar\alpha\ne0 である。d=iβ−αˉ\displaystyle d=\dfrac{i}{\beta-\bar\alpha} とおくと、条件はある実数 tt を用いて (z−α)(β−αˉ)=it,z=α+td(z-\alpha)(\beta-\bar\alpha)=it,\qquad z=\alpha+td と表せる。よって LL は中心 α\alpha を通る直線である。この直線上では ∣z−α∣=∣t∣ ∣d∣.|z-\alpha|=|t|\,|d|. これが CC の条件 ∣z−α∣=∣α∣|z-\alpha|=|\alpha| を満たすのは t=±∣α∣∣d∣\displaystyle t=\pm\dfrac{|\alpha|}{|d|} の2通りである。α\alpha は実数でないため ∣α∣>0|\alpha|>0 であり、2点は異なる。その距離は PQ=2∣α∣∣d∣∣d∣=2∣α∣=2ααˉ.\displaystyle PQ=2\frac{|\alpha|}{|d|}|d|=2|\alpha|=2\sqrt{\alpha\bar\alpha}.

(3) β\beta は実数なので dˉ=−iβ−α\displaystyle \bar d=-\dfrac{i}{\beta-\alpha}、従って (β−α)dˉ=−i(\beta-\alpha)\bar d=-i は純虚数である。複素数平面で内積は Re⁡(uvˉ)\operatorname{Re}(u\bar v) だから、R−α=β−αR-\alpha=\beta-\alpha は方向 dd(すなわち直線 PQPQ)に垂直である。P,QP,Q は中心 α\alpha から距離 ∣α∣|\alpha| の反対側の点なので、α\alpha は PQPQ の中点であり、RR は PQPQ の垂直二等分線上にある。従って RP=RQRP=RQ で、三角形が正三角形となる条件は RP=PQ=2∣α∣.RP=PQ=2|\alpha|. ピタゴラスの定理から RP2=∣β−α∣2+∣α∣2RP^2=|\beta-\alpha|^2+|\alpha|^2 なので、これは ∣β−α∣2=3∣α∣2|\beta-\alpha|^2=3|\alpha|^2 と同値である。β\beta が実数であることを用いて展開すると (β−α)(β−αˉ)=3ααˉ,β2−(α+αˉ)β−2ααˉ=0.(\beta-\alpha)(\beta-\bar\alpha)=3\alpha\bar\alpha, \quad \beta^2-(\alpha+\bar\alpha)\beta-2\alpha\bar\alpha=0. よって β=α+αˉ±(α+αˉ)2+8ααˉ2.\displaystyle \beta=\frac{\alpha+\bar\alpha\pm\sqrt{(\alpha+\bar\alpha)^2+8\alpha\bar\alpha}}2. 根の積は −2ααˉ<0-2\alpha\bar\alpha<0 であるため、一方は正、一方は負である。β>0\beta>0 より正の根を選び、 β=α+αˉ+(α+αˉ)2+8ααˉ2.\displaystyle \boxed{\displaystyle \beta=\frac{\alpha+\bar\alpha+\sqrt{(\alpha+\bar\alpha)^2+8\alpha\bar\alpha}}2}. 純虚数を0以外に限る定義では、LL から中心 z=αz=\alpha 自体を除く。ただし中心は半径 ∣α∣>0|\alpha|>0 の円 CC 上にないため、二交点と以下の結論は変わらない。

この問題で使う考え方

  • 平方完成
  • 純虚数と垂直
  • 三平方の定理

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