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千葉大学/2000年度

千葉大学 2000年 数学 第10問解答・解説

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1問題

千葉大学2000年度第10問

- [ア] s, t は 0 < s < 1, 0 < t < 1 を満たす実数とし, α=si,β=t\alpha = si, \beta = t とおく。ここで i は虚数単位である。複素数 γ\gamma は実部および虚部が正であるものとし, 複素数平面上で α,β,γ\alpha, \beta, \gamma は正三角形をなすとする。

(1) γ−αβ−α\displaystyle \frac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha} を求めよ。

(2) s, t が上記の範囲を動くとき, γ が描く図形を図示せよ。

10 - [イ] 下の流れ図に対応するプログラムについて, 終了したときの k, x, s の値を自然数 n を用いて表せ。ただし, 一つの長方形で囲まれた複数の処理は上から順に行われるものとする。

流れ図はSTARTから下向き矢印でk←1、x←1、s←1を上から並べた長方形を経て、菱形2s−3x<nへ進む。Noは右向き矢印でSTOP、Yesは下向き矢印でk←k+1、x←3x−1、s←s+xを上から並べた長方形へ進む。更新後は下・左・上へ折れた線を通り、右向き矢印で判定前へ戻る。

10 - [ウ] X, Y はどちらも 1, -1 の値をとる確率変数で, それらは

P(X=1,Y=1)=P(X=−1,Y=−1)=aP (X = 1, Y = 1) = P (X = - 1, Y = - 1) = a

P(X=1,Y=−1)=P(X=−1,Y=1)=12−a\displaystyle P (X = 1, Y = - 1) = P (X = - 1, Y = 1) = \frac {1}{2} - a

を満たしているとする。ただし, aa は 0≦a≦12\displaystyle 0 \leq a \leq \frac{1}{2} を満たす定数とする。

(1) 確率 P(X=−1)P(X = -1) と P(X=1)P(X = 1) を求めよ。

(2) 2つの確率変数の和の X+YX + Y の確率分布を求めよ。

(3) 2つの確率変数の和の期待値 E(X+Y)E(X + Y) と分散 V(X+Y)V(X + Y) を求めよ。

(4) X と Y が互いに独立であるための a の値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • [ア](1) γ−αβ−α\displaystyle \frac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha} = 12+32i\displaystyle \frac12+\frac{\sqrt3}{2}i。[ア](2) 0<3x−y<10<\sqrt3x-y<1, 0<3y−x<10<\sqrt3y-x<1 の開いた平行四辺形(境界を含まない)。[イ] 終了時 k=n+2k=n+2, x=3n+1+12\displaystyle x=\frac{3^{n+1}+1}{2}, s=3n+2+2n+34\displaystyle s=\frac{3^{n+2}+2n+3}{4}。[ウ](1) P(X=−1)=P(X=1)=12\displaystyle P(X=-1)=P(X=1)=\frac12。(2) X+Y は −2,0,2-2,0,2 をそれぞれ確率 a,1−2a,aa,1-2a,a でとる。(3) E(X+Y)=0,V(X+Y)=8aE(X+Y)=0,\quad V(X+Y)=8a。(4) a=14\displaystyle a=\frac14。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

PDF p.13〜15の問10[ア][イ][ウ]を画像照合。流れ図はk,x,sの順に更新、新xをsへ加え、判定2s−3x<n2s-3x<nを先に行う。p.1は問1から始まり表紙なし、書誌対応を別根拠とする。

[ア](1) 正三角形の第三頂点は、β−α\beta-\alpha を 60∘60^\circ または −60∘-60^\circ 回転して α\alpha に足したものである。正の向きでは γ=t+3s2+is+3t2.\displaystyle \gamma=\frac{t+\sqrt3s}{2}+i\frac{s+\sqrt3t}{2}. 負の向きの実部・虚部をともに正とするには t>3st>\sqrt3s と s>3ts>\sqrt3t が必要で矛盾。従って γ−αβ−α=1+3i2.\displaystyle \frac{\gamma-\alpha}{\beta-\alpha}=\frac{1+\sqrt3i}{2}. (2) γ=x+iy\gamma=x+iy とおくと s=3x−y,t=3y−xs=\sqrt3x-y,t=\sqrt3y-x。逆にこの式で s,ts,t を定めれば上の式を満たすから、軌跡は 0<3x−y<1,0<3y−x<10<\sqrt3x-y<1,\qquad0<\sqrt3y-x<1 の表す開平行四辺形。下図の破線境界・頂点は全て含まない。

複素数平面(横軸Re z、縦軸Im z、目盛は0.2刻みで1.6まで)に、右上へ傾く開いた平行四辺形が水色で塗られ、境界は破線、4頂点は白丸で、境界は含まない。頂点は原点、(√3/2, 1/2)、(1/2, √3/2)、((1+√3)/2, (1+√3)/2)。4辺はそれぞれ√3x−y=0、√3x−y=1、√3y−x=0、√3y−x=1と記され、見出しは「γの描く開いた平行四辺形(境界は含まない)」。

[イ] jj 回更新した状態を kj,xj,sjk_j,x_j,s_j とすると、初期値は全て1であり、kj=1+jk_j=1+j。xj+1=3xj−1x_{j+1}=3x_j-1 から xj+1−1/2=3(xj−1/2)x_{j+1}-1/2=3(x_j-1/2) なので xj=3j+12,sj=1+∑h=1jxh=3j+1+2j+14.\displaystyle x_j=\frac{3^j+1}{2},\qquad s_j=1+\sum\limits _{h=1}^{j}x_h=\frac{3^{j+1}+2j+1}{4}. 判定量は 2sj−3xj=j−12s_j-3x_j=j-1。j=0,…,nj=0,\ldots,n では更新し、j=n+1j=n+1 で初めて終了する。従って k=n+2,x=3n+1+12,s=3n+2+2n+34.\displaystyle k=n+2,\qquad x=\frac{3^{n+1}+1}{2},\qquad s=\frac{3^{n+2}+2n+3}{4}.

[ウ](1) 行の確率を足すと P(X=−1)=P(X=1)=1/2P(X=-1)=P(X=1)=1/2。 (2) X+Y=−2,0,2X+Y=-2,0,2 の確率は順に a,1−2a,aa,1-2a,a。 (3) 期待値は −2a+2a=0-2a+2a=0、分散は二乗の期待値 4a+4a=8a4a+4a=8a。 (4) 独立なら a=P(X=1)P(Y=1)=1/4a=P(X=1)P(Y=1)=1/4。逆に a=1/4a=1/4 なら同時分布の4セルが全て周辺確率の積に一致するので独立である。

この問題で使う考え方

  • 複素数の回転
  • 漸化式
  • 等比数列の和
  • 同時確率

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